日本人は契約内容以上のサービスを相手に求めすぎ - 脱社畜ブログ
確かに牛丼は280円なので過剰なサービスは要求すべきではないが、一方で、彼らがその280円で販売しているものは、それなりに安定した味や品質と同時にスピーディーな体験だと思うの。だからこそ280円でもイイ!ってなる
主の言いたいことからは少し話題がそれますが。
まず、牛丼1杯の利益率はどの程度がご存知でしょうか。
少し古いですがMONEYZINEの「牛丼270円で利益は出るのか 苦戦続く吉野家の1杯あたりの儲けとは」という記事によると、ある牛丼並盛380円の利益は7.7%(29円)らしい。
また、あわせて人件費等の割合を見ると51.3%(195円)となっています。
牛丼屋の営業で負担の大きいものは、人件費と地代家賃、そして光熱費だと思います(あくまでも想像ですが)。そもそも原材料費はある程度の流動性が確保できますから、実際のところの負担はコントロール可能です。
で、人件費についても多少のコントロールは可能ですが、最低限1人は必要ですし、光熱費についても電気を消す事は難しく、鍋類の加熱も止めることはできない為、多少の調整は可能ですがなかなかおいそれと削ることは難しいものです。
さらに地代家賃にいたっては均等割りするしかないわけですね。
ちなみに僕はたまたまある牛丼屋さんで電気代の明細を見たことがあるのですが、小さい店舗ではありましたが、その店では30万ぐらいの請求がきていました。
(電気だったと思います。たぶん・・・。明細を店長が落として、それを私が拾った際のチラ見程度のソースですが・・・)
で、当たり前ですが、牛丼の単価は一日の間で変えられないですから、基本的には、儲かるときに儲けるしかないわけですね。
で、結局のところ牛丼屋の儲けのからくりは、究極的に言うと繁忙期の回転率なんですね。いや、牛丼屋に限らず飲食事業全てそうなのですが、特に牛丼屋のようなファストフード業界は特にその点に依存しています。
というかまぁ、ファストフードという言葉そのものがそういう意味ですからね。
また、この回転率にまつわる話は、マーケティングの部分でも影響は大きく、利用者側も「安い」と「早い(手軽)」というイメージがありますので、その結果、例えば営業に出るときに少し立ち寄ってから出かけるとか、移動の合間によるとか、そういった使い方をするわけですね。
また、280円で280円程度のサービスを提供すると、実際はお得感もでませんから、同じお金を払うなら別なお店にいってしまうわけですね。そうなると重要な回転率もおちますから困ってしまうと。
で、もう答えはでているのですが、たった280円や380円のメニューでもスピーディーに提供しなければならないのは、実際のところお客様側の事情もありますが、お店側の事情の方が実は大きいわけですね。
ただ、主が言及しているように、280円しかはらっていないような状況で、1500円のランチと同じようなクオリティを求めるのはおかしいし、相手方の事情があるとはいえ、それは相手方の事情なので「そちらもこまるんだろう?」なんてことを前提に対応してはいけないのはいうまでもない話ですね。
しかし、牛丼と味噌汁で330円って本当に幸せですよね。
お小遣い派ではないですが、本当に助かりますわ。