何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

あれは炎上案件じゃなくてネットテロ案件だよ

入社6日目の今日、ライフネット社長炎上を振り返る。 | 乱れなよ、そして召されなよ

今回のこの記事が“炎上”として処理されるレベルが今の日本の限界なんだよね。非常に残念。何を言ってもそれ以上でもそれ以下でもない非常にどうしようもないレベルの“炎上案件”だった。なさけない。

 

よんだ。

 

この記事も相当ずれずれだけどね。

 

そもそも『努力するのではなく、努力しているように見せつけるもの』という意図では書かれていないし、この表現自体があえて燃えないものをもえさせようとする行為だと思う。

(面白おかしく書くとしてもそこが本質に触れる部分でそこを茶化したらだめでしょ)

 

彼がもともと云わんとしているのは、若くて才能も未来もある新人にとっては、成果が一つのバロメーターであるかもしれないが、組織であったり社会はそれ以外の何かも含め総合的に評価するという現実を備えているので、その事を理解し、正しく自身が評価されるように、また、自身も正しく評価するようにという戒めであったと思う。

 

別に『楽して出世せよ』なんて言ってないし、そんな事を思っているのはネットの一部の人間だけだ。

 

だいたい、あれほどの会社を作る人が手抜きを好むはずがない。結果として、成功したにせよ、失敗したにせよ、あの手の人は誰よりもストイックだし、危険なのはその事を当たり前のように感じてしまう事だろう。

 

ただ、少なくとも彼の文面からは押し付けというよりも、どちらかというと自身が体験した不条理みたいなものへの感情が感じられるもので、それを、これから社会人生活を送る若者に対して『折れずにうまく現実と付き合ってほしい。その先に何かはあるよ』というメッセージとして投げたものだと思う。

 

この手の記事が“炎上案件”として扱われるのは、結局のところ読み手がどんどん真意をくみ取らない(くみ取れないわけではなく、くみ取る気がない)ような関係になっているからだと思う。

 

確かに、読み手に誤認されないように書き手が配慮することは非常に大事だが、この手の読み手はどのように丁寧に書いても難癖をつける。

適切な指摘については個人的には『会話』であったり、『対話』という形で積極的に行うべきだが、もはや『会話』をする意思がないレベルのものについては、仮に書き手に落ち度があったとしても、少なくとも読み手側にも落ち度があるわけで、結論的にはどっちもダメな状況なわけです。

 

だいたい、彼の会社の業績がどうであろうと、彼があれだけの会社をおこし、少なくとも日本でネット保険という一つのあり方を示したことは事実であって、それについて本んエントリーと絡めて批判するというのは、結局、批判するだけのネタがなくて、『ネット探したら誰かが書いた本業不振のネタが面白そうなんで、事情は知らないがそれっぽくあおっときました』程度のもので、コメント自体が稚拙すぎで批判にすらならないレベルのものだと思う。

そもそもあの業績の問題は彼個人の問題ではなく、実際の所業界や取り巻く環境の変化もあるわけで、その辺も知らない人間が、『いやー株価ぶっとんでますねー』なんて、ルールも知らずに、スポーツ解説者をやるぐらい結構見ていて痛いものがある。

(もっとも、販売した保険のロジック云々について突っ込みどころがあったという点は否定しないが、それを持ってしても十分意義のある事だと私は思いますがね)

 

確かに、そんなくだらないものに彼もいちいち反応する必要はないわけだが、炎上していないものを炎上させて自身のPV稼ぎやネタの為だけに煽る人がいるわけで、それにホイホイ乗ってしまう人も非常に多い。

どっちが痛いかと問われれば、一番痛いのはそういうネタをまいた人の真意に気づかづホイホイ乗っかって楽しんだ人が一番痛い。

 

結局、この辺の何を読むべきで、何を理解するべきなのかという感性が、どんどんレベルの低いものになっていて、結果日本はワイドショー的な展開でしか物事を計れない。つまり、真意や真実はどうでもよくて、誰かにとって面白い展開であれば、結果や真意がなんであれどうでもいいという事になっていっている状況なんだと思う。

 

その展開って、結局法律や制度を悪用するブラック企業の論理と何ら変わらないってことに加担している人は気づいているのだろうか(まぁ、わかっていてやっているんだろうけどね)

ブラック企業の土壌を生み出したりしている一番の要因は、こういった自分の興味・関心さえ満たせればあとはどうでもいいという、非常に利己的な行動なんだと思う。

 

炎上させた人間の手法や行為と、ブラック企業のそれは完全に同じもの。

そこに気づけないというのはちょっと悲しい。

 

非常に残念な事案だった。