すき家、驚愕の超社員管理体制 細かいすべての動きを秒単位で規定、間違うと叱責 | ビジネスジャーナル
合理性を追求する事とブラックである事に因果関係があるのかこの記者は検証したのだろうか。合理性の追求がブラックであるような論調だとコールセンターを始め単位時間毎の管理をする業務は全部ブラックになるんだが
よんだ。
まぁ、確かにやり過ぎだし、結果が伴ってないから意味が無いし、それ以上に合理化した恩恵が従業員には還元されていないので、結果はブラックなんですが。
ただ、記事中で合理性を追求することがあたかもブラックであるような単純な論調はいかがと思う。
記者が理解しているかどうか解らないけど、世の中には単位時間で管理されている業務はおおい。
例えば、一番私の身近な所で言えば、コンサルタント業務の契約は時間単位で、30分や1時間といった単位の作業報告書の提出が必要となるし、そもそも、場合によっては作業見積もりを事前に全行程求められる事もある。
まぁ、コンサル業務の場合は、少なくともこちらに裁量権があるのであれですが、例えばコールセンター等では結構こと細かい内容まで業務マニュアルで定義されている。
電話を受電してから、会話後のデータ登録が完了するまでであったり、その後、次の電話を受ける事が可能となるまでの時間であったりと全てが分単位(作業によっては秒単位)で目標値が定義されている。
理由は単純で、コールセンターの受電数に対して、スタッフ数を計算し、お客様のコール数から電話回線数であったり、同時通話可能数、受電対応数、架電対応数等をそれぞれ設計し、且つ、実行結果を分析し都度効率化を目指すからです。
例えば、アフターコールワーク(電話を切ったあと、もろもろ作業を行って、次の受電にうつまでの時間の事)は30秒以内とかそんな感じ。
コールセンターの場合だと、担当毎に、新規契約担当であったり、照会担当であったり、エスカレーション担当であったりと、担当毎に業務内容が違うので、単純に効率云々ではありませんが、それでも相当事細かい事が定義されている。
データ入力も全文入力は無駄なので、約束がとれた場合は、「確15」であったり(15日入金で約束済み)と速記的なアレも事前に学ばされたりするケースもある。
最近はシステムがかなり高度化されているので、余り文字入力に頼る事はないですけどね
で、この事自体を単純に悪であるとするのはどうかなと。
問題が有るとすると、合理化を進めた恩恵が、企業のみ受ける事ができ従業員にその恩恵が無い場合は、まぁ、ブラックかなと思う。
ただ、この恩恵の定義はすごく難しい。
例えば、会社の合理化が進み、従業員あたりの利益が増え、その結果給与が増える・ボーナスが増えるというのは、もっともポピュラーな恩恵ではあるのだけど、おそらく最近の日本ではこれを恩恵とは呼ばない人もおおい。
まぁ、普通に労務管理(法律には抵触せず、当然残業代の請求もできるし、各種裁量権はちゃんと労働者にある)がされている場合は、前述の内容で問題はないのですが、話がややこしくなるのは、前提がクリアされていない企業の方が、より合理化を求めるので世の中の見方がややこしくなっている感は否めません。
本来企業が営利を求める事も、その為に合理化を進める事も至って当たり前で、その恩恵は企業と従業員が双方あずかっていた訳ですが、最近ではそのあたりのバランスも崩れており、前述の通り、法律違反をおかしている企業の多くが合理化であったりなんだりと声だかに叫ぶので本当にややこしくなっている。
合理化を放棄すれば、結局は安価に提供される労働力を調達する以外に選択肢がなくなってしまうので、労働者側にとっても結構危険な方向に話が進んでしまいます。
この辺りは、本来有るべき形に早く戻し、ちゃんとした形で、企業と労働者が双方その恩恵を受ける事ができるようにする事で早く改善してほしいものです。
結局は、法律できっちり取り締まるしか無いのが実情なんですが、まだまだ時間はかかりそうです。