VOCALOIDのアクティベーション制限解除依頼をしたらとんでもない返事が来た - Niusounds
犯罪自慢は別として、この対応はライセンス規約上大丈夫なのかと。権利侵害ではある。ちなみにKOEI様はメール連絡で対応してくれますし、会計ソフトの弥生様もサポートセンターで対応してくれます。それが普通です。
2015/06/16 09:46
よんだ。
多くのブコメは犯罪自慢の部分についての指摘なんですが、ただちょっと気持ち悪いですね、この指摘の内容。
まず、この記事から生じる問題は「ライセンス保有者の権利が守られない」という点と、その話とは全く関係なく「著作権侵害を行った過去を赤裸々に告白している」とい2点です。
そしてだいぶ不思議なブコメではお前のような違反者がいるから、ライセンス保有者の権利が侵害される事態が起きているのだ、という不明な理屈で責めたてている点です。
市場を見た場合、確かにライセンスの不正利用により著作権侵害が行われ、結果、適切な利益を権利者が得られないということは問題です。
一方でその話は、本来のコストを支払い権利を取得した人間が、適切な手段を準備されないがため、一方的に権利を奪われるということと同じことです。
少なくとも、ライセンス許諾上の権利が剥脱される場合、それ相応の根拠が必要です。
仮に、「1度のみの使い切りのライセンスである」というならば、そのことをあらかじめ明示し、その前提でのライセンスとすべきでしょう。
手元にライセンス許諾書の原文がないので判断できかねますが、おおよそ購入段階で購入者にそのことが伝わる仕組みでない場合、それを理由に1度のみの使い切りのライセンスなので対応しないということで戦うのは難しいと思われます。
なお、そのことはヤマハ自身も理解していると思われます。
FAQには以下の項が存在します。
Q:VOCALOID3 Editorや、歌声ライブラリを再インストールをしたら、「アクティベーション回数の上限に達した」旨のダイアログが表示されて、正常にアクティベーションができません。
A:ディアクティベートを行った後、アクティベートを行ってください。
ディアクティベートに失敗する場合は、
VOCALOID3 専用窓口
までお問い合わせください。
引用:http://www.vocaloid.com/support/faq/vocaloid3/install/0013.html
つまり、1度のみの使い切りのライセンスではなく、使用許諾の範囲内であれば繰り返し利用することを前提としているライセンスであり、手段は問わず、少なくともライセンスをその状況で利用可能な環境を提供する義務がヤマハ側には生じます。
確かにディアクティベート後に実施すれば問題ないということは事実ですが、一方で、パソコンが壊れるようなヤマハ側に責が生じないケースもあれば、ソフト側の問題でライセンス認証上の問題が発生する可能性を完全に排除できるものでもありません。
よってお問い合わせ窓口での今回の対応が適切であるとは言えず、仮に「窓口に連絡してくるんじゃねーよ」という対応をするぐらいなら、FAQにダメな場合はこちらまで、などと記載すべきではないでしょう。
なお、コメントにも書きましたが、私が実際にライセンスで同様のケース(つまり、パソコンの再セットアップにより再認証が必要となった場合)で問い合わせた限り、KOEIでは専用の問い合わせ窓口(フォーム)経由で対応してくれますし、弥生会計についてもサポートセンターに相談することで解消されました。
ちなみに、KOEIは創造を発売した当初はフォームがなく、普通にメールで依頼する形でした。これでも快く対応してくれましたよ。
このように、少なくともこの件でヤマハの対応が妥当だとは思えませんし、状況を見るかぎり、ヤマハ側もそういう対応を想定しているとは思えません。
単純に問い合わせがうざい程度の理由でライセンス規約による自社の責務をリーガルチェックせずに、窓口側の運用担当者の判断でこのようなトークスクリプトを組んでいるのでしょう。
犯罪自慢について指摘することも、批判するのも当然の話ですが、一方で、犯罪自慢をした相手だからその相手が責めるヤマハがさも正しいような前提で話すのはあまりもアホすぎるでの注意しましょう。