何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

相手の肌感を批判しても理解は得られないというお話

 

「目の黒いうちは民主党にだけは絶対入れない」と誓った若者が2017年の選挙を語る - かくいう私も青二才でね

民進系支持者に理解して欲しいことは、相手の認識がずれてるという批判は民衆には届かないと言うこと。結局その時期に経済はどうだったかという肌感でしか民衆は感想を述べないしそれを批判する意味はないという事。

2017/10/12 17:17

 

中身についてはいろいろアレですが、個人の意見や感想ですからそこはそうなのだろうという事しか言えません。

 

ただ気になるのは毎度ですがブコメですね。

いやわかるんだけどね。確かに世界経済の云々も、実体経済の指標を比較した場合だったりね、いろいろ見方や評価はあるんだけど、それを世論に投げつける意味は無いし、その事が今民進系をはじめとする野党が戦えない理由なんだよね。

 

まず、基本的に民衆というのは実際どうであったか、どうであるか、という事には無頓着ですし、「ちゃんと調べろ」なんて事を言っても調べるなんて人はほぼいません。

調べる人がいたところで、それを周囲に必死に説明すればするほど、どちらかというと世間との感覚のズレを自らアピールする事になります。

 

いや、正しい情報やものの見方を発信する事は凄く大事なんですけど、それを政治に対する世論のレベルでぶつけにいくのは筋悪なんですよ。

 

つまり、局所戦をやる分にはそれは正論なんですが、結局この記事のように世界がどうであったかとか、実質負担や実体経済は云々なんてものは、個人の肌感の前ではほぼ無価値です。

 

もっと言えば、極論世界が好景気で、日本も絶好調であったとしても、ある人にとってはその時期が傾いていた時期であれば、その人にとっては経済はいまいちであったという感想が生まれてくるし、そしてその影響からその時期の政権は無能であったという評価をされるものです。

 

これが正しいとは言いませんが、ただ、それがおかしいと100回述べてもその人の感想は変わらないし、それが凄く特別な人なのかというとそうではないんですよ。だからこそ現在の与党も十分やらかしているんですけども、いまだこうやって普通に過半数を取る勢いな訳です。

 

結局人の評価というのは、その人にとって最も価値観の重い部分について、それがどうであったか、という事でしか評価しないし、それは人間としていたって普通の事です。

 

どんなに素晴らしい意見であっても、届かない意見や、届いても信頼されない状況ではまったく意味がありません。

それ以上に、その人に対して「お前の考え方はおかしい」と必死に言い続ければただただ対立が深まるだけで、改善される事はまずないでしょう。

 

ではどうすべきなのか?

そうですね、正直自分達のビジョンをまずは明確化する事です。

 

今の所各政党はビジョンを示していると言いますが、それは基本的には対与党との比較としてしか世論には映っていません。

 

で、この状態ではまず勝てません。

 

なぜか、いや、あれだけ失点している与党が今だ過半数を取るわけですから、その政策と真っ向勝負をする事にまず勝ち目なんてあるわけ無いんですよ。

 

だからこそ、今どうであるか、という批判や批評ではなく、どうなることがまずは望ましいのか、そしてその為にはどのような手順が必要なのか、その為に今何をすべきか、これを非常にわかりやすく、世論に伝えていくことがまずは大事です。

 

大変恐縮な事を言えば、立憲民主制について100回世論に訴えても、おおよそ民衆がその事についてかんがえるという事はほぼありません。

また、雇用の改善についても、確かに要因としては労働人口の減少という問題の方が圧倒的に影響しているのですが、そんな事は要因の一つとしてしか捉えられませんし、それ以前に民衆自体は労働人口の減少という話しよりも、雇用の改善や賃金の上昇という話しにしか興味を示しません。

 

人気取りをする必要はないのですが、今何が評価され、今まで何が評価されていないのか、その事を冷静に見つめる必要があります。

 

国有地売却の問題であれば、誰が売る道筋を作ったのか!という問題も当然大きな話しではあるのですが、あれの追求に正直相当の時間を使い、時間を使うと言うことは莫大な税金が投入されているんですね。

私は追求するなとはいいませんが、まずやるべきは、同様の問題が二度と起きないような法改正を直ぐにすべきで、極論言えば、国有地の売却は全て審査制にする(事前・事後に振り分け全件監査対象とする)事や、第三者(民間人含む)のチェックの必須化、完全な情報開示の義務付け(黒塗り禁止、機密適用外)等、タダ追求するだけでなく、まずは二度とそういった問題が起きない対策をどれだけ講じられたのかという事のほうがよほど重要なんですよ。

 

そういった事の積み上げが政治の質を高め、日本の正しい政治体制を作るわけで、大人の喧嘩がタダひたすらお茶の間に流れたり、政治家同士の化かし合いが延々と繰り返されているだけではだれも、何にも興味をもたず、より民衆の政治への興味・関心は低下し、結局は加点部分ばかりが民衆のイメージに定着してしまうことになります。

 

私が野党の幹部であれば、完全に取引をしましたね。

どのみち完全に追い込む事なんてできないわけで、であれば、最善手としては二度と不正ができない状況を作る事で、その実績を得る事です。

つまり、政府との間で野党側からの提案として議会の空転を止める代わりに、前述したような具体的な対策を会期中に成立させる事に同意させるわけです。

あの時期の与党はかなり弱っていましたから、おおよそそういった取引には応じたでしょう。

 

もっとも、今はもうだめですがね。

 

それが実現できていたとしても、当然一部の世論からは「妥協なんてするな!」と批判はうけるでしょうが、それはやむを得ません。そもそも現野党勢力というのは結集しないと対抗できないわけですから、どこかで方針や進め方について批判はうまれますから。

 

それでもそういった問題や暴走について、一歩ずつでも、現実的な手続きを踏み続ければ少なくとも私は非常に実務的な野党として評価しますし、そういった点を評価する人は私以外にもいるはずです。

 

当然これは私が思うこと、感じる事なわけですが、そういった世論・民衆が野党に何を期待するのかという点を、ただ自分達を支持する人の言葉ではなく、自分達を支持しない人の意見や気持ちはどこにあるのか、そういった事と向き合う事で信頼を勝ち取るのだと思います。

 

民進系は党が割れたことによりある程度方針を整えやすくなりました。

そういった意味では党としての方針や目指すもの、民衆に期待して欲しいことなど明確に意思表示しやすくなったわけです。

これをチャンスと捉え、例え今回政権交代できなくても、「あぁ、彼らは確かな野党として活動している」「彼らの実務的な手腕は否定できない」と評価されていけば、もう一度政権運営をさせるべきではないのか?と感じる人もきっと増えるでしょう。

 

一人一人にとっては、今目の前にある何かが全てです。

それは全体の中ではタダの点でしかないのですが、しっかりと見るとそこには形や色があるわけで、その形や色をちゃんと認識して、理解し、そこからどう動けるかというのが今野党に求められている事だと思いますよ。

 

支持者もそういった視点で叱咤激励しては如何でしょうか。

 

まぁ、何を言っても、東京都民はもう負け組確定なんですけどね・・・。