何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

なぜ私が立憲民主党に一票を投じたのか。そしてなぜ今まで投じなかったのか。

 

野党一本化なら63選挙区で勝敗逆転 得票合算の試算 - 2017衆議院選挙(衆院選):朝日新聞デジタル

いや、立憲民主が独自路線に切り替えたから票が伸びたんだろ・・・。どう考えても共産と立憲民主も折り合わないし希望と立憲民主も折り合わんよ。リベラルだからといって何でも受け入れるならそれはもう民進だろうが

2017/10/24 09:45

 

隠すことでもありませんし、そして、勘違いしている人もいるようですが、私はなんでも自民派でもないのですよ。

 

今回、比例については立憲民主党に入れました。

ただ、政策についてはほぼ同意していませんが。

 

ではなぜ私は立憲民主党に入れたのかといえば、本当の意味でのリベラルの芽が芽吹く事を期待しているからです。

 

日本では、リベラルという名の左派が非常に多く、それは確かにリベラルと共同歩調を取る事は可能でしょうが、残念ながら右派も左派も基本は交わるものを無意識のうちに害します。

 

そもそも私は共産党の主張には1点も同意できないことと、単純なポピュリズムにのっかるような政党についてもまったく支持する事がないので、民進党の考えには基本同意できませんでした。

また、そもそも(日本の)リベラルの弱点としては、リベラルというなの野党共闘という、もはや主義主張がなんであるのか、根幹にあるものがなんであるのかすらわからないような「集票戦術」が跋扈しており、「それは政権を取ってから考えれば良い」というのも私の考えとは全く相容れないものでした。

 

結果として、政策云々や構成するメンバー云々以前に、政党としての信頼を私が与える事はなく、まずは基本的な部分から改善していただくしかないマイナス状態が延々と続いていました。

 

しかし、今回、希望の党の結党に伴い民進党が解体され、結果として立憲民主党が生まれたわけですが、この方針として「野党共闘を是としない」というものがありました。

 

これ自体は選挙戦術としては色々問題はあるものの、少なくとも党としての方針の一本化についてはこれまでのようなブレはなくなるのであろうという事や、「野党共闘」を行わない事による、所謂左派の隠れ蓑・集票戦術に利用されないという事の可能性が高まりました。

 

勘違いしていけないのは、本来リベラルは左派ではない(少なくとも世界でいうところの)のですよ。

これは私以前にもいろいろな方が言及しており、それはその通りなんです。

 

が、残念ながら日本では意味不明な中道や、勝手認定の右派、なぜか左派なリベラル(中道どこいった)など、もうラベルと中身がまったく一致しないという酷い有様でした。

これ自体も、自民一強が生みだした闇ではあるのですが、だからといって何でもありを是とする事は私にはありません。

 

こういった事から、今回、投票にあたり立憲民主の政策を読み、考えました。

 

「うん、僕の少なくとも半分以上は支持するものではない」

 

それが僕の感想でした。

ですが、結論は比例については立憲民主に票を投じました。

 

私が支持している事としては以下の点です。

 

  • 長時間労働の規制、最低賃金の引き上げ、同一価値労働同一賃金の実現
  • 児童手当・高校等授業料無償化ともに所得制限の廃止、大学授業料の減免、奨学金の拡充
  • 所得税相続税、金融課税をはじめ、再分配機能の強化
  • 議員定数削減、企業団体献金の禁止と個人献金の促進
  • 公務員の労働基本権の回復、天下り規制法案の成立
  • 取り調べの可視化をはじめ、国民から信頼される司法制度の確立

 

以上の点については、私は支持できる政策でしたが、言い換えると上記以外は少なくとも記載されている事への同意、少なくとも単純な同意はしかねる内容でした。

 

例えば、「保育士・幼稚園教諭、介護職員等の待遇改善・給与引き上げ、診療報酬・介護報酬の引き上げ、医療・介護の自己負担の軽減」については、確かに重要な点ではありますが、単純に報酬改善では解決しない悩ましい問題です。

どちらかというと仕組みそのものを変えていく必要があるわけで、その点で単純な報酬増加というお金で解決するという事には同意しかねました。

 

原発ゼロを一日も早く実現するための「原発ゼロ基本法」策定」および「成長戦略としての再生可能エネルギー・省エネ技術への投資拡大と分散型エネルギー社会の実現」については、個人的に原発を停止しようが、稼働させようが方針はどちらでもかまいませんが、逆を言えば、停止させる前提として「再生エネルギの活用」という既に破綻している仕組みを持ち出す事には同意できません。

百歩譲って再生エネルギーの活用とするならば、補助金事業としてのみ存続できる状況を改善していただくか、または選択制度にしその負担を支持者に負担させるべきです。

あんな闇投資の温床となっているものを公共の枠でこれからも暗黙的に邁進させるというのはもはや愚かで同意しかねます。

 

ギャンブル依存症に対する莫大な社会コストを生じさせ、マネーロンダリングの温床となり治安を悪化させるカジノ解禁に反対」については、そもそも三店方式のパチンコを法律で明確に取り締まる点に踏み込まないのであれば、カジノは認めるべきというのが私の持論です。カジノ法案は少なくとも法律の中で合法的にそういった行為を認めるもので、それがダメになれば法改正で対応できます。一方で、現状の三店方式を用いたパチンコ・パチスロというのは完全に超法規的措置であり、現状放任している時点で何かあってもメスを入れる事ができません。どちらが社会にとって問題があるかなどいうまでもありません。

 

「政府の情報隠ぺい阻止、特定秘密保護法の廃止、情報公開法改正による行政の透明化」については、半分同意の半分反対でした。

そもそも「特定秘密保護法」そのものは国家である以上私は必要であるとの考えです。というか、国家でなくても会社でも全ての情報に誰でもアクセスできるというのは、必ずしも幸せではありませんし、ましてやそれが国という全く異なる文化を持つ間で共有される以上、一定の問題を孕んでいる事はやむを得ません。

そういった事が容認できないなら、それこそ北朝鮮のような独裁・孤立主義を貫くしかなく、それは私が考える適度に国際協調をすべきという方針とは一致しません。

 

専守防衛を逸脱し、立憲主義を破壊する、安保法制を前提とした憲法9条の改悪に反対」については、主張自体が「憲法9条を守る」という事が中心になっている事に嫌気がします。

私からすると「憲法9条」などというものは我々が定める一つの事でしかなく、守るべきか、守るべきでないかは我々が決めるべき事です。

 

「昔日本は戦争をしたんだ」という事は事実です。

 

ただ、だからといって今を生きる我々がただその事実だけに制限され、何かにおびえる必要や、何かを守る力を持つべきで無いというのは、完全に抑圧する考え方です。

その象徴が「憲法9条を守る」であると私は考えます。

この部分が「立憲主義に基づく、専守防衛による安保法制の再整備」であれば私は賛同しますし、その結果として「憲法9条」の変更が不要となるのであればそれにも同意します。

ですが、中身もなく、ただ先走って「憲法9条の改悪反対」とだけいうのは、私からすると私の主権への侵害に他ならず、それこそ「過去に起こした戦争の責任に基づく連座制」をこれから若い世代に強いるようなものです。

 

私に限らず、今を生きる人、これからを生きる人には、昔とは異なる脅威や恐怖、不安や懸念が出てくるものです。

それは、今を生きる人が、自分で考え、主権を持つ人達が、自らの判断で憲法を、法律を、そして運営や行使をどうすべきかと考えるべきであって、それこそ「立憲主義」の根幹であると私は考えます。

 

細かいポイントはいろいろありますが、こんな事を考えつつ、全同意はできないという気持ちはあったものの、実際のところこの考えは、自民党やその他の政党にも同じようにある事ではありますので、冒頭にも述べたように「本当の意味でのリベラルの芽が芽吹く事を期待して」、今回は立憲民主党に一票を投じました。

 

が、正直、これ以上「SEALDs」や「共産党」がすりよったり、べったりしている状況になるのであれば、次は入れる事はないでしょう。

 

そんな感じで、私の選挙は終わりました。

 

<追記>

 

若干私の意見に近い話しがでていたので合わせて紹介。

 

若者に自民党が人気な理由は世代が違うから

わかる。「9条を守るべき」が「俺の命を守るべき」と比較されること自体が異常だし、戦争責任=平和主義という考えも相当おかしい。平和を守るのは戦争責任からではないし、当然のことなんだがそこからズレてるよね

2017/10/24 14:31