無念。
事実上負けとも言えるCL予選でのAPOELとの引き分け。
先発選手のコンディションは悪くなかった。
が、バルトラがセンターバックであればという1点は心残りではあったが、事実上今の先発としてはベストな布陣であったと思う。
少なくとも試合開始時点ではそう思った。
試合運びも当初から想定されたカウンター勝負の戦術に対してはだいぶ対応できていたし、先制点の部分にかぎらず攻撃のバリエーションはあったと思う。
もっとも、オーバメヤンの日ではなかったが・・・。
ただ、試合を見て思うのは、やはりフンメルスが抜けたのは痛い。
香川が結果を出し切れていない理由の一つは、やはり最終ラインからの縦パスの精度、というかそもそも出てこない所にあると思う。
実はこれ、バルトラがセンターバックの時はバルトラがやっているんだよね。
バルトラの縦1本と香川の裏を取る動きは凄く相性が良いし、これはゲレイロも順応しているので、おそらくかなりの武器になる。
が、今季は諸々の事情によりバルトラがサイドのフォローに回っている分、その武器が失われている。
ここで本来その動きができるのはシャヒンなんだよね。
確かに、守りという点と、繋ぐという点についてのみ評価するならヴァイグルがファーストチョイスになるという点は、多少反論はあるものの、飲み込めなくはない。
が、ヴァイグルは状況を打破するような縦1本のパスはだせない・・・。
試合を見ていると、ゲッツェは上がり調子ではあるもののまだまだ彼の力を考えるとこんなモノではないし、香川とゲッツェで崩せないような守りでもなかった。
ただ、パスを出す側が彼らの動き、特にゲッツェなんて何度も裏を取りにいっていたのに誰も、正直1度もその動きに合わせたパスはでなかった。
なので、香川とゲッツェはいずれかがサイドまたはボランチ近くまで下がり、ボールを受け取ってからのビルドアップという流れで、え、それってそういう戦術を意識した布陣なの?という状況が繰り返された。
今のドルトムントのディフェンスに多くを期待してはいけないし、求めてもいけない。
ソクラティスがサッカーでは手を使わないという基本を思い出してくれたのは収穫ではあった(というか、普通にやっても対人勝率低くないんだから・・・)し、バルトラはサイドでも頑張ってくれる子であることは十分わかっているし、毎試合毎に収穫はあるが、それでも今のディフェンスはもう一杯一杯で、フンメルスもいないし、そもそも予備選力もない状態(補強失敗してるんで・・・)なので、戦術的にもやれることなどない。
失点1というのは(今のドルトムントのディフェンスを考えれば)実は十分な結果で、どちらかというと得点不足や攻撃時の戦術の選択肢が限定されていることが問題だと思う。
昨日の試合でいえば、フィリップを下げる必要はなかった。
ただ、ヤルモレンコを入れる必要がある事もわかる。
変えるべき相手は昨日に関してだけ言えば、オーバメヤンに替わってヤルモレンコとすべきで、それができないのは実績がない&想定していないからだよね。
オーバメヤンの武器はやはりスピードとスペースを生かした攻撃で、あれだけ引かれるとなかなか厳しい。
その中でも光るモノはあるけども、彼の力を発揮するようなシチュエーションではなかったし、あれでチーム最低点つけられても可哀想としかいえない。
フィリップは優秀でアシストもフィニッシュもできる選手で、昨日のような試合でも一定の結果がだせる選手。
プリシッチについては言うまでも無く、ミスは多いが、それ以上に切れ味があり状況を一変させるプレイができる選手で、ちょっと香川の事が嫌いなのかな?的なタイミングがあるけども、それでも昨日の試合では十分な活躍であった。
ただ、彼らが状況を変化させてもそれを受け止める選手が限定されており、おそらく昨日の試合ではオーバメヤンよりも香川の方がシュート数は多かったと思われる。
そういった試合も想定して、2トップやオーバメヤンのベンチスタートも試さないといけなかったんだけど、リーグ戦の序盤の格下相手にそれを怠ったツケが今でてきている。
おそらく次の2試合の結果次第でウィンターブレイクに解任されると思うんだけ、かなり選手は揃ってる(ディフェンス除く)と思うので、もう少し、せめてご本人もいわれていた「プランB」は持っておいて欲しい所。
それは次の監督にも本当にお願いしたい。
本当に。