何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

確かに意味が分からない書面ではある

 

やまもといちろう 公式ブログ - 川上量生さん(カドカワ代表取締役)から「抗議」という名のラブレターが届く RT @nkawa2525 - Powered by LINE

業績のような公に公開されている情報に対して主観を述べただけでは棄損までは至らないかなぁ。特にその発言を容認したとしてそれをもって加担したとは言えないと思うが。今のところ何を狙って書面を出したか不明過ぎ

情報法制研究所に抗議文を送付しました。:川上量生 公式ブログ - ブロマガ

かなり意味がわからない…。そもそも情報法制研究所としての行為ではないし、個人の行為についての意見であればまずは個人に対して送るべき。それから個人を攻撃するときに属性を狙うのはかなり悪質だと思うのですが

 

これカドカワとしては法人代表者として名乗って書面を出すことにどうやって許可したのかがわからない…。

 

まず、この行為自体はカドカワという法人を代表しているわけでもないのに代表取締役として書面を発送する意味はないです。

例えば、私たちがプライベートで何にか行うときに仕事の肩書や会社名なんてものは相手方から正当な理由で求められない限りそもそも出しませんから。

 

また、そもそも「代表取締役」であったり、「社長」「部長」のような職位や肩書は特定行為やまたは組織内でのみ効力を有するものであって、対外的に出す場合は、基本的に意味がありません。

 

そりゃそうですよね、自分の会社でもない別な会社の部長や社長がおられたとして「俺は社長だぞ」なんて言われても「だからどうしたのですか?」という言葉しかでてきませんよね。

 

寧ろ「代表取締役」や「社長」なんてものは、法人格を代表する事はあるとしても、それはどちらかというと「責任を負う」という事が目的であって、そこに何ら力のようなものは付帯していません。

 

ですから、普通は法人格としての行為でないのであれば、どのような肩書や職位を持つ人であってもそれらを付する事はありませんし、意味もありません。

 

で、個人として名誉棄損を訴えるのであれば、そもそも書面は通知した事実がわかればいいので、後に裁判を想定しているのであれば、仮にどこの川上さんかわからないので捨てられたとしても、捨てたのは相手なので気にせず「通知、警告は行った」という事で普通に訴えればいいのだと思います。

 

なので、少なくとも法人格のカドカワの名誉の棄損に関する件について、その法人を代表して意思表明するという事でないのであればなぜその肩書で書面を出されたのか確かに意味がわかりませんし、いわゆる肩書による圧力という事を意図したのかという勘繰りはされても仕方ないと思います。

 

で、いくつか争点は上げていますが、業績についての話で言えば、中身は事実で、その事実について「どうしようもねぇな」という意見自体は棄損しているものは何もない(相手の人格を傷つけるようなものが何もない)のでこれはなかなか裁判で「公開会社として公にした事実」について個人が主観をもって意見を述べる事、その一切規制するなんてことはないので、議論としてはそれが個人としてであればその発言で何が棄損されたのかという事をもう少し明確にする事が必要になります。

 

が、今のところ、挑発的な文章であることは事実ですが、それ自体は別にいわゆる便所の落書きでしかないので、そのこと自体が名誉棄損であるというのはちょっと厳しい気もします。

 

後の通知が多いので業務に支障がでるという事については、業務上それが使えない事で具体的な損失があるならきっとそうなのだと思うのですが、履歴を見る限り業務に支障をきたす事はなさそうなので、業務妨害という話でいえばその手段を業務上の手段としてカドカワが認識しており、また周囲の業務上の関係者もそれを業務の範疇として認識しているのかという事も問題になりそうです。

 

確かにSNSの利用は昨今では業務の範疇に含まれることもありますが、川上氏はなかなか独特な使い方をしておられるので、個人としてのフィールドなのか、それともカドカワの代表者としてのフィールドなのかが判断し辛いという点はあります。

ただ、表面上では前述のとおりあくまでもプライベートなものであるようですから、迷惑行為としての訴えはできる可能性はありますが、業務妨害としてはちょっと難しいのではないかと思われます。

 

私見ですが前提は個人への行為についてという話でいえば、一応この問題は東京都で起きている話ですから迷惑防止条例違反で訴えた方が適切かもしれません。

見方によっては、いわゆるストーカーと見えなくもないですから…。

 

その他、同組織に属する人間の発言が、仮に問題があったとしてもそれを「業務上の目的をもって行っている」わけでもない限りは、仮に同じ組織の人間であったとして、それを「問題視しない」というスタンスをとっただけで「貴方も同罪だ」というのは流石に無理があると思います。

 

事実として山本氏はそもそもああいった発言を続けているわけで、それこそ「平常運転」でしかありませんから、それをそのように形容したとして、その人が同一の組織であるというだけで組織に対して「お前らが責任をもって対処しろ」というのは、さすがにある意味脅迫に近いものがあります。

 

恐らく弁護士が適切に助言をするならば、いずれもまずはそれぞれの個人宛に送付する事は必須で、仮にその住所がわからず受け渡しがなされる事を目的として「仕事場」に送ることはよくある手法ですが、その場合も「個人の属性を狙うような行為」は流石に助言しないでしょう。

 

というのも、後に裁判を行う時に、その意図を確認されるためです。

少なくとも法人格の代表者としての「理事長」を名指ししているわけですから、そうなるとそれは「法人格」としてその行為に加担しているという事を立証しなければなりません。

ただ「法人格」の「理事」を務めており、その組織に属する人間の行為をやめさせることを目的としてその組織に書面を送った、それも本人宛ではなくとなると、この行為自体が迷惑行為として判断されるおそれすらあります。

 

普通に「そんな事は本人にいってよ…」という話でしかないですし…。

 

また、そのことを自身のカドカワ代表者としての公式ブログ側で公開されていますが、こうなるとカドカワの代表者としての行動という意思表明になります。

 

つまり、カドカワという法人格が、情報法制研究所という法人格に対して訴えているという構図で、当事者に対しての行為ではなくなっています。

 

前述のとおり、この場合は、具体的にその法人格がどのようにその行為(名誉棄損や業務妨害等)に加担しているのかを証明しなければなりませんが、現状のやり取りを見る限りでは、仮に山本氏の発言が情報法制研究所の業務において行われているという事でもない限り、さすがに所属元組織に対してまずは書面を送るというのは、ちょっと筋がよろしくないかと思います。

 

「公正中立」というのは少なくとも相手の意見を批判しない事ではないので、理事長が川上氏の意見を批判している山本氏の意見について特に問題視しない事をもって「公平性がない」という事もちょっと難しい判断です。

 

仮に山本氏の意見がめちゃくちゃであるとしても、それは山本氏の意見であり、少なくとも情報法制研究所として情報発信していないのであれば、その発信された情報を属性の一つに過ぎない所属元に対応を求めるのは筋違いです。

 

確かに日本ではなぜか成人した大人であるにも関わらず、問題が起きるとその親・兄弟まで連座的に社会から責められるという不思議な行動がありますが、あれは公にやってよいことではありません。

 

もしも山本氏が自身の発言を正当化するのに、組織の名称をつかったり、何かしらそういったものを行使したというのであれば、その事について問題として意見することは妥当なものと思いますが、文章を読む限りはそういった話ではないようです。

 

ちょっとこの書面は上場企業が法人格をもって出す書面としては厳しいというのが個人の意見であり、もう少しカドカワも川上氏も冷静に対応すべきだと思います。

 

まずは個人に対して適切に意見を行い、その上でそれぞれの「人格」に対してそれぞれの「責任」を求めるべきで、それをやらないとちょっと「圧力」と受け取られても止む無しという所です。