何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

Gunosyの上場の件

 

揺れるグノシーの大型上場 審査強化で新興市場に激震|Close-Up Enterprise|ダイヤモンド・オンライン

上場基準的には問題はないかと。まぁ、そもそも赤字決算を隠してはいないので、虚偽はないだろうけど、黒転できるかというのは相当微妙。ネットでおなじみthestartupの分析はすっ飛んでるが、それを除いても微妙な案件

2015/04/16 09:54

 

よんだ。

 

まぁ、事業的に黒字化のめどが立ったといっているんだから、東証側が仮に審査基準を厳格化したところでこの手の話は減らないと思います。

 

むしろ主幹事会社の責任を重くする(例えば、上場後の下方修正に合理的理由が存在しない場合、当該主幹事会社による翌期以降の新規上場の主導は認めない等)方がいいかと。

 

で、個人的にですが、ネット株、特に実業の伴わないものについては、実態がいずれかという話より市場の構造上残念ながら売り上げは規模に比例しないのでその点は注意が必要かと。

 

もともと今のネットバブルはスマホシフトによる需要(消費者、提供者ともに)によるもので、特段ネット上の構造や技術革新によって起きたものではありません。

 

何をいっているかわからないと思いますので、もっと端的に言いますと、画面の向こう側にいる人間の数が増えたわけではないので、別に広告を打ったところでその先にいる最終顧客のお財布が緩くなることはないのです。

 

広告費の負担は企業なので個人の財布は関係ないように思えますが、新規事業も年数がたつとその効果の実態が業界で筒抜けになるので、実態の伴わない価格はいずれ崩壊します。結局費用対効果が見合わないとクソでしかないと。

売れもしないチャネルに広告を出すってのは、間接CVを考えれば一応有効ですが、それは、主戦略をサポートする副戦略であり、さらにはその一つの手段にすぎないので、広告宣伝費の多くを割いてまで行う施策ではありませんからね。

 

この事から言えることは、結局最初から固定されているパイを取り合っているに過ぎないので、残念ながら、実業の伴わないネットビジネスというもの、つまり、広告主体の事業というのは、ヤフーがその影響力を失わない限りは全体の半分はかれらのもので、残りの半分はサイバーグループが抑え、そしてさらに残りを大手ネットベンチャーが取り合い、その隙間を縫ってベンチャーが参入するという構図は変わりません。

 

ですから、成長性という部分で冷静に分析するならば、今企業が広告投資について再編している時なので広告需要はありますが、今後スマホシフトの余波が落ち着き、ユーザーとの関係も安定化すれば、広告事業に重きを置くというのは危険ですねってことで、その点は成長性という視点でみればマイナス要因でしかないのかなと。

 

事業計画を立てるときに、市場規模の成長性や市場シェアを考えて売上規模や利益を算出したりすることもありますが、市場規模というものはリーチ可能な部分を冷静に見極めるべきですし、マクロではなくミクロな部分に注目しないといけません。

そして別に市場規模が拡大するのは実行的な要因によるものではなく、実は実業を伴う間接的な要因に牽引されることの方がおおいので、言い換えれば、実業が片翼にないような事業がその市場で最終的な覇者になるというのは相当レアケースですよねってことでもあります。

 

さらにいえば、あるアプリにある機能を追加するとそのセグメントのユーザーが増え、そのセグメントから新たな売上が立つというのは幻想で、実は既存ユーザーを細分化するとそもそもモロかぶりしているし、機能追加によってそのアプリの新たな顧客となるのはごく一部で、その新たな顧客の獲得ですらその領域の先駆者に勝たない限り得られないという苦行でしかないのですね。

 

このような荒波が待ち受けるネット界隈なのですが、この部分を冷静に読み切って、その上でなお想定外の事情により計画の下方修正に至った、ということであれば僕はやむなしと思います。

 

言い換えれば、この程度のことが想定されておらず、計画にリスクとして含め対策を講じていないような話であれば、限りなく上場ゴールである可能性が高いという事です。

 

ただ「で、きみIPO申し込んだの?」と聞かれると「すみません。一応申し込んでます」って状況なんですけどね。

 

理由は言いませんが、そんなものです。今の日本のIPOは。