SBIカードが住信SBIネット銀行の子会社に!SBIホールディングスが2015年10月に、SBIカードの全株式を譲渡する予定のようです。 - クレジットカードの読みもの
意味不明な記事。おおよそ前向きというよりも比較的後ろ向きな話だと思うが。カード界隈は地味に市場の拡大があいまいで、決済方法の多様化のあおりを受けて厳しい状況。競争力を発揮できないので統合するのが筋かと
2015/04/22 09:52
よんだ。
相当薄い記事。このサイトの指摘は2回目かな。
まず、そもそも決済界隈についてですが、ここ数年非常にめまぐるしい動きが起きています。
もともともはSquareに代表される新しい決済サービスの台頭がきっかけなんですが、実は日本ではそれ以外にも後払い方式の通販での台頭をはじめ、非常にカード業界にとって変化が起きています。
さらに、O2Oに絡めて旧来のカード独自ポイントというものから、対面店舗で利用可能なポイント形態への移行や、LINEPayのようなアプリ型の決済(もっともこれも裏はまだまだカードインフラですが)、最近では与信レス型の登場等、非常に多岐にわたるサービスの登場となっているのが現状です。
その中で、SBIカードは結構微妙なポジショニングでした。
実は、SBIカードそのものはユニークなサービスが多く、私も住信SBI銀行やSBI証券とともに利用していますが、引き落としの仕組みであったり、自由な引き落とし日の設定、発行方式であったりと他社のサービスとは異なる特徴があります。
一方で、その手のサービスが一般受けするかというと、正直受けません。
そもそも、複数行での引き落としですが、一般的なカード利用者層では不要なものですし、ファミリーカードの発行方式も、そもそもファミリーカード自体がそれほど大きな市場ではありません。
引き落とし日の任意設定に至っては、カード会社からみると相当負担が増えるのに対して、ユーザーの需要でいえば、そもそも給料振込日がほぼ25日と10日に集中している事情もあり、あえて別な日に設定することの意味はありません。
また、国内で見るとマスターカードというのはなんともマニアックで、利用する上での問題はさほどありませんが、おそらく率先して利用したいというものでもありません。
おおよそサービスが当初目指していたのは、一般層ではなく、ミドルからハイのパイが小さい領域に対して、フィットするカードをぶつけるというものだったというのがサービスの内容からも想像されます。
一方で、ターゲットとなる層から見ると、実はそれほど付加価値部分が魅力的でなく、あえてメインカードを切り替えるようなことはないでしょう。
(私も実際そうですので)
結果、おそらくミドル層の一部からの支持しか得られていないというのが現実で、今後現実的にサービスを存続させていくのであれば銀行系カードというブランドでよりその方向とのサービス連携の強化をするしかないというのが現状でしょう。
ただ、SBI系がオリックス(特殊なミドル層の取り込み)のようなポジションであるかと問われれば正直微妙なところもあり、当時のVIPカードのようなスマッシュヒットが飛ばせるかというと、私はないかな、と思います。
唯一残る可能性は、スマホ系決済への積極的な進出で、銀行+カードというインフラと他銀行と異なり独自色を出しやすい土壌というところで、なぜか不思議な独自色を打ち出し失敗しているJデビット界隈が取りこぼしている領域を取りに行く、というあたりがかれらの唯一の可能性かなぁ、と感じるところです。
別路線でJNBや楽天銀行のような個人事業主や小規模事業者を取り込むという作戦もありますが、その分野ではバック(楽天、Yahoo)の力もあり勝負にはならないでしょうね。担当者がそこを主戦場と考えているならおやめなさい。
という予測を立てると、相当後ろ向きな話なので、利用者側からみてもちょっと注意した方がいいというのが現状かなと思います。
まぁ、別なカードは昨年だったと思いますが発行停止になっていますから、雰囲気的には事業整理の色合いが濃い気もしますね。普通に。
という感じですがいかがでしょうか。