何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

○○する「だけ」の簡単なお仕事

 

フットサルをやりたい人を集めるだけで年収1,000万円以上を稼げるビジネスになる…という話。週末起業としても面白いビジネスモデルです。 - クレジットカードの読みもの

そんな簡単だと思うならやってみればいいじゃない?胴元ビジネスは結果としてシンプルなビジネスに至るかもしれないがそのシンプルな構成が実現し回転する状況を作るのがどれだけ大変か。「集めるだけ」なんでしょ?

2015/08/07 03:26

 よんだ。

 

そのつもりはないんだろうけど、この手の記事ってのはそこに至るまでの努力についてまるで理解していないんだろうな、という空気がにじみ出てて正直「あぁ、ビジネスパートナーとしては関わりたくないな」と思わせてくれる内容ですね。

 

結果として簡単に実現し回転できているものもあれば、あんがい見た目以上に苦労があり、なんとか形となっているビジネスもあります。

 

この手の趣味や興味のある人を集め場を提供するビジネスはたいていの場合、初期の満足度の維持をどう実現するか?という部分の課題が付きまといます。

 

例えば、フットサルであっても、サイト立ち上げればいきなり毎回埋まる、という程甘くはないでしょう。

初期は知名度も低く、それこそライバルサイトが犇めくような状態にならない限り、先陣をきった人はそんなサービスが存在している事すら知られない中で、毎回のサービスが実現できるように準備を行わなければならないわけです。

 

趣味の集まりのようなサービスは多くの場合、それを自らも趣味とするか、または周囲にそのような趣味を持つ人がおり、その延長線上でサービス化するなどの土壌がないと非常に難しいのが現実です。

それであっても、キャンセルや日程毎の偏りなど、ある一定の人気が集まるまでは調整を上手に進めなければなりません。

 

結果として、実はそれほど負担もなかった、というケースはあるでしょうが、実際にはそういったのは稀で、たいていの場合は、趣味の延長線上でビジネス化するとその趣味が嫌いになる程つらい思いをすることも少なくはありません。

 

農業系のテックベンチャーとかも志は高く、好きで始めたものの、苦労ばかりで身にならず結果撤退しその後は農業系にはタッチしないという話も少なくはありません。

 

「集めるだけ」の「集める」という部分は「不満が出ないように適切な人数を適切なタイミングで適切なコストの範囲で安定的に集める」という結構な意味が含まれます。

中途半端に集めれば参加者からは不満が出るでしょうし、集めすぎれば2時間の枠のうち自分がどの程度参加できるかというのは逆に疑問が残ります。

また、平日、休日、昼間、夜間時間帯ごとのバランスや、雨の影響による交通機関の影響やそれと同じように社会人率が高い場合は仕事の影響によるキャンセル率等、考えるだけで結構地味に配慮すべき事は多そうです。

 

実際紹介されているサイトを見ましたが、私が見た時点では昨日の2つの時間帯は夜はキャンセル待ちであるものの、昼間は空きありの状態です。

そして明日金曜日も枠が1つだけにも関わらず空き有り、土曜日も6枠あるものの現時点では空きありの状態です。

当然曜日毎のバラつきや、当日参加等も想定されますので時とともに変化するわけですが、つくれば勝手に集まる、という話でもなさそうですね。

ルールを見ると開始1時間前までに8名以上の参加メンバーが確保できない限り、キャンセルとなるという事ですので、その連絡も重要性を持ちます。連絡は電話又はメールとなっていますので、コスト的にはメールでしょうが、トラブルも考えると1コールは入れる事も想定すべきレベルかと思います。

また受け付けも現状はメールによる連絡となっており、システム化されているようでもありませんから、それなりに手間もかけておられるようです。

またコートの予約は基本的に当日キャンセルは100%の利用料の支払いが求められますから、キャンセルするのか、それともアルバイトを雇ってでも成立させるのか?というビジネス上の判断も求められます。

募集人数に達しない場合は参加費は係らない仕組みですから、つまりは当日不成立が発生した分は全て募集者の負担という事になりますね。

 

このあたりは保険のロジックと同じで発生率や、発生率を抑えるためのコスト管理(アルバイトスタッフによる補填等)を別に考えないとビジネスとしては危険すぎるのでおそらくはその部分も考慮が必要です。

 

その他にも、メールでの申し込みですので料金回収の方法もかんがえなければなりません。

見る限りネット決済のような仕組みは導入されていないようですので、開催日に現場で現金徴収という事になるのではないでしょうか。

という事は現場にスタッフが必ず1名以上帯同する事が必要です。時給の設定にもよりますが、人件費と交通費も考えなければなりませんね。

当然本部的なものも必要でしょうから、運営は2名から5名程度でおこなわれているのではないかと想像されます。

まぁ、小規模であるうちは仲間内で一緒に回すという感じの運営でもいけますからあまり厳密な賃金は考慮しなくてもよいかもしれませんが、本業として行うならその部分も考慮が必要ですね。間違っても社員扱いにすると労務管理等の間接コストも膨らみますから注意が必要です。

 

と、寝ぼけた状態でいろいろと書きましたが、ざくっと数分間適当に拝見し、考えただけでもいろいろ整理や配慮が必要な部分が出てきますね。

 

で、あなたはこの「集めるだけ」のお仕事で一攫千金目指しますか?