何気ない記録

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初心者やWindowsかMacで明確な理由もなく迷うレベルのユーザーはMacを買ってはならない

 

【超初心者向け】WindowsとMacの違いをまとめてみた【令和版】 - kotablog

いろいろと酷い。例えば無料ソフトでの比較でいえば、圧倒的にWindowsの方が選択肢が多い。プリインストールソフトだけで比較するというなら多少の優位性もあるだろうが、使えばわかるがMacで無料ソフトはほぼ壊滅状態

 

高校生が趣味で書いているという前提であっても、ちょっと雑過ぎかと。

特に、初心者向けの記事としても雑過ぎると思う。

 

まず、パソコンやコンピューターの初心者がいきなりMacを買う事はおすすめしない。

特に何のために買うのか、という点が明らかでない人は絶対にMacを買ってはならない。

 

なぜかというと、MacWindowsとは違い、多くの場合で無料ソフトで解決するという事が難しいことが多い。

Windowsの場合、大抵のソフトは無料版があったり、一部の機能が有料、または体験版が提供されるなどでわからないままお金を払うような事はないが、Macではなかなかそうはならない。

どのようなソフトであるか、自分が必要とする機能が全て網羅されているかを調べても、有名ソフト以外は情報も少なく、特に想像以上に皆他人の情報を元にしか利用していないのか、古いメンテナンスもされていないようなソフトの情報しか出てこない事も多い。

結果として何をやるにも自力で解決できる程度の情報収集能力や解決能力がなければならない。

 

より具体的に言えば、例えばMacのソフトでは簡単に導入するのであればストアから検索してインストールするという方法があるが、その方法では大抵の便利なソフトは有料となっている。

一方で一部のソフトは同じソフトであるものの、自分でコンパイルして利用するなら無料としているケースもある。

そういったケースでも自分でコンパイルする環境を構築し、コンパイルし、必要な設定を施すことができれば無料となるが、そうでない場合はお金を払う事でその手間を解決できるわけだが、当然だれでもミスなくできるわけでもない。

 

他にもそもそもOSバージョンが上がった場合、互換性を担保するという操作についてもWindowsと比較して最近は難しいケースが多い。

極論言えば、突然エラーで起動しなくなるという事も普通にあり、Windowsのように、とりあえず互換設定しとけばなんとか動くというケースや、管理者権限で実行すればとりあえずOKのような単純な解決ができない事も多い。

 

Windowsはある意味理解するとジレンマが生まれることが多いが、逆にわからない間はなんとなくでも大抵の事をある程度は可能とできる環境であるといえる。

 

それ以外にもハード周りもなかなか気難しい。

例えば、4Kディスプレイを繋ごうとするとなかなかの確立で相性問題が出たり、仕様はあっているケーブルを使っても正常に表示されなかったり、ケーブル一つ選ぶにもある意味ばくちを打つ必要がある。

いや、正しくは、Appleのいう他社に通じない細かい仕様を理解し、質問しても回答を得られない他社のサポートと根気強く交渉すれば何とか仕様通りであるかどうかは確認できるのだが、多くの場合、Appleの細かく難解な仕様について質問しても「保証できません」という結論に至る事が多い。

なお、私がLGと議論した際は、アップルの公式サイトで取り扱っている商品ですら「細かい仕様については当社では保証しかねる」という回答であったりするレベルであり、基本的には自己責任で調査して進めるしかない。

 

USB関連も実に奥深い。

MacといえばTimeMachineという便利なバックアップ機能があるわけだが、これを利用するときも注意が必要だ。

例えばMacBookであったりすると左右のUSBで仕様が異なることもある。型式によるが、たいていの場合、いずれかのボードの電圧や安定性は逆のポートよりも劣る事が多い。

これは基盤の実装方法による問題で、アップルのサポートと話すと丁寧に説明してくれるが、そういった点も含め、例えば右ではエラーとなるので左を使ってくれ、という話であったり、いやいやこの型番では左の方が安定性が高いので左を使ってくれと言われたりする。

なお、大容量のバックアップを取りたい場合はもっと致命的で、アップル純正のディスクストレージでは日次的に使う事は現実的でなく、一方で、アップル純正品以外の場合で、ストレージ関連のエラーが出た場合は原則ストレージメーカー側に聞いてくれという話になるのだが、大抵の場合は、もっともよいサポートで返金対応してくれるケースで、最悪は相性という事でサポートすらまっとうに受けられないケースがある。

当然、ストレージサイズやバックアップサイクルを事前に理解し、適切な頻度、使い方、パーティション割りなどを行えばよいが、まず初心者がそんな事まで考えて使うとは思えない。

使い始めてしばらくして、ちょっとこれは困ったぞ?となった時には戻れない道となっているケースも少なくない。

 

なお、USBに限らずインターフェース周りで言えば、最近のAppleは頻繁に仕様を変更するため、今買っている機器が次に買い替えたときに使える保証はないという事も理解しておくべきだろう。

私はディスプレイ接続ケーブルから、USB周りに至るまですべて買い直したし、出先と自宅用の電源についてもすべて買い直しとなった。

 

細かい事を言えばいろいろ出てくる、よくわからないが、大抵突然調子がわるくなった際におすすめされる操作はSMCリセットの実行で、なぜそうなるのか説明を求めても何も具体的な説明はされないし、実際それで解決したりするわけだが、それを予防するすべはない。

 

さらに突っ込みを入れれば「コストパフォーマンス」という点で言えば、必ずしもMacは低いわけではない。

恐らく元記事の言いたいことは「安い」という事だが、それはパフォーマンスは含まない。

SSD搭載機のノートで、メモリを大量に積み、そしてあれだけの解像度を出せるマシンはおそらく海外版の某ノートPCだけなのだが、あれを普通に買うとMacBookProのフルスペック並みの金額であるため、決して高くもない。

結局、Windows機でもノート、と言ってしまうとあまり差はなくなる。

一方で、ディスクトップとなる場合は単価の分安く調達することも可能だが、それでも圧倒的に勝るかと問われればそれほどでもない。

結局、Windowsは安くてスペックの低い機種が普通に売っているので、大した用途に用いないのであればMacを買う必要がないというだけだが、その場合、昨今では大抵はタブレットで間に合う事が多いので、そもそもWindowsマシンですら買う必要がない。

 

例えば、ちょっとした文章を書きたいというならもはやパソコンはいらない。

動画の再生にも必要ないし、動画の編集ですらよほど高度な事をしない限りは必要ない。

ちょっとした動画配信程度ならスマホアプリで十分だし、逆にWindows版やMac版のソフトを使って編集する必要がある人はもはや初心者ではないだろう。

 

その他、デザインで言えば、ここ数年に発売された海外メーカーのマシンは少なくともノートに関して言えばMacBookと外見上の差異はそれほどない。

OS上のデザインの違いはあるものの、他人のパソコンのOSをのぞき込む事などほぼないわけで、基本デザイン云々でいうなら外形程度しか初心者は気にしないと思われるので、それであれば別に似たような製品は沢山あるので、お好きなものを選べばいい。

 

結局、どこをとっても初心者があえてMacを選ぶ必要はない。

逆に、Macを欲しいと思うのであれば初心者か否かに関わらず殉教する意気込みで買うべきだし、それができていれば何か壁にぶつかった時も「これがAppleの洗礼か…」と割り切る事ができるだろう。

 

別にWindowsが優れているわけではない。

が、逆にMacが優れているわけでもない。

 

何のためにパソコンが必要なのか?

それはそもそもパソコンでやるべきことなのか?

 

 

そういった事をちゃんと考え、必要な事は自分で調べる、手順を理解して操作できる、それでもダメなら時間を使ってでもサポートと対話できる、そういった人であれば何となくMacという選択もありだと思うが、そこまでの手間はかけられないという人であれば、素直に安価なWindowsマシンをメーカーサポート付きで買う方がよいだろう。

 

なお、開発者ですら今は無理にMacを選ばない時代だ。

大抵の事はWindows環境でもできるし、そうなった時点で冒頭に書いたようにソフトウェア資産の多さからWindowsというか環境はいろいろと便利であり、あえてMacを使う必要もなくなった。

 

Macのソフトは便利なものもあるが、間違いなくまだまだ世の中はWindowsの方が多く、圧縮ファイル一つ、ウェブサイトの閲覧やウェブアプリのサポートなども含め、大抵の場合でWindowsは標準的にサポートされており、それは相手もまたWindowsを使っている確率が高いという事だ。

自分が相手に合わせて行動できるならよいが、それができないなら、相手と同じ環境を使うという事は合理的な判断といえる。

 

つまりは、初心者に対して見栄や酔狂以外でわざわざMacを買う事をお勧めする理由は、(平成の前半にはまだまだそういった理由が存在していたものの)少なくとも令和時代には存在しないという事だ。