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IT企業に就職予定の大学4年生が勉強しておくべき資格3選【入社後必ず役立ちます】   - 外資系コンサルタントの社畜記@毎日更新

意味がわからない。IT企業であればITパスポートを持っておく意味は皆無。とったところで社内研修で鍛えられるしかない。あと、MOSスペシャリストはただのユーザーで管理を想定するならエキスパートレベルが必要だが

 

件名で終わってるのですが、それ以上でもそれ以下でもありません。

 

まず、ITパスポートの試験については勉強したら基礎知識が得られるよね!などというのはまず幻想です。

 

そもそも情報処理技術者試験の領域の知識は多くのIT業務では活用されません。

精々セキュリティ概念や設計に関する基礎知識、通信技術などの領域が実務面でも生きるケースはありますが、それですら表層的なものであって実務面ではほぼ役にたちません。

 

なので、IT企業に勤めるのであれば、1.自身の務める会社を鳥瞰したとき、どのような領域の業務を行っており、その強みの技術となるものについて理解する事、2.事前に配属先や業務領域が明確な場合、その領域に関する情報を集め、知識を得る事、3.就職前にやりたい事は済ませておく、その程度でしょう。

 

まず、昭和後期のIT企業であればこの記事がいっているような話し(当時はワープロ検定表計算検定の資格ですら有効だった)も可能性はありますが、昨今のIT企業ではまずそんな領域の話しはありません。

 

確かにWordやExcelの使い方云々というレベルはあって損をするものではありませんが、実務面でMOSスペシャリスト程度の話しを想定するならば「わかるMicrosoftWord」程度を1冊もっておき、常に調べれば十分です。

逆に、そのレベルでは回らない(例えば、組み込み印刷や、表との連携、帳票作成など)領域の仕事になるならば、MOSエキスパートレベルの知識が必要ですから未経験者独学でささっと学べる程単純ではありません。変な勘違いや偏った方法の知識を学ばない意味でも素直に初心者です、といって入社後に学んでもよいかと思います。

 

そもそも、IT企業なんてものは非常に幅が広く、昨今では一言で言い表せるものではありません。

 

ある会社では数式ばかり追いかける企業もありますし、場合によっては通信プロトコルについてだけクソ詳しい会社もあります。

一方で、従来のように下請けとして兎に角仕様書を受け取ってコーディングという会社もあれば、上流工程だけをひたすら熟す会社もありますし、上流工程というよりも管理業務のみ行うような会社もあります。

 

結局、自分が入る会社がどのような領域の業務を行っているのか、その中で自分はどのような仕事をするのか、が明確でないのであれば、慌てて技術やスキルを増やすというのはほぼほぼ役にたちません。

 

寧ろ私としては、社会人担ってからどうせ学ばなければならない事が多く、おそらく時間外でも学ぶという事をそこで初めて理解するレベルの生き方をしてきたのであろうと思うので、であれば、ある意味新社会人デビューする前に、悔いの無いようにやりたい事を全部やってしまう事、それをお勧めします。

 

入社から3年ぐらいというのは、その後の人生を非常に大きく左右する期間でもあります。

 

出遅れの挽回は努力でなんとでもなりますが、その期間に努力しない事による影響は人生のなかで計り知れない影響を及ぼします。

 

その為、ある程度プライベートへの影響も考えつつ生活するしかないというのはありますので、例えば行きたい国があるなら「社会人になったら!」ではなく、学生時代にバイトでお金を貯めて先にいってしまいましょう。

 

その方が時間も効率も圧倒的によいですし、実際社会人になると生活費は学生時代よりも上がると思われる(例えばひとり暮らしを始めたり、付き合いが出てきたり、なんだかんだ必要経費がかかったり)ので、金銭的にも余裕はなかなか生まれないでしょうから、そういった点でも学生時代にまずは向こう3年分ぐらい仕事に打ち込めるように思う存分「学生」という特権を生かすべきです。

 

学校や偉い人がいうような「常に備えよ!」はある意味便利な言葉ですが、備えてもなんともならない事もありますし、それ以前に備えるには正しい知識と正しい情報が必要です。

それがない状況で「よし!備えるぞ!」というのは、完全な博打に過ぎず、社会人になる前から博打をする必要もないでしょう。

 

雰囲気的には「僕の想像するIT企業への入社に向けて」という感じの記事だな、という感想ですね。