何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

養育費自体には普通に減額請求がありえるわけですが

 

離婚して、養育費と慰謝料を一括で貰った。14年後に元旦那から「返金して」と要求が【後編】まんが | ママスタセレクト

この漫画前後編読んだのだけど、これちゃんと弁護士に監修してもらってるのかな。感情的なコトしか書いていない上に、一方の目線だけなんだけど、自己都合退社の状況にもよるが婚姻や経済的事情だと協議が普通だが。

 

前後編よんで、結構気になる内容だった。

漫画が、というか、コンテンツの作りがという話しで。

まず、大雑把な内容だったので詳細がわからないし、そもそも女性向けコミュニティでの内容なので、漫画本編が女性視点でのみ書かれているのは止むを得ないとは思う。

 

ただ、まず大前提として養育費についてのみ言えば経済的事情や環境的事情により支払額の減額は普通に協議の対象となる事で、それ自体には離婚の原因は関係ない。

というのも、養育費は配偶者に支払うものではなく、あくまでも子供に対して負う責任として支払うものなので、配偶者の感情が入り込む余地はないかと。

そこは慰謝料の議論で解決すべきことですからね。

 

で、養育費の減額には色々な事情があって、単純に経済的事情が変化したというものが多く、それは転職や失職、純粋に給与が減額された等もあるし、他にも結婚や出産による負担が生じた場合等も考慮の対象となる(はず・・・たしか)。

 

ここで書かれている元旦那の言い分自体は正しくて、転職であったり、結婚と出産により経済的事情が変化したのでその分相談させて欲しいという主張自体に誤りはないと思う。

漫画である事を考慮したとしても、その点を感情的なモノとして扱うのはちょっと危険だと思う。

 

一方で、これも片方だけの言い分ではあるが、本人の身勝手な理由により転職した結果として給与が減ったので、という事情は必ずしも汲みかされない可能性はある。

実際には、その状況(漫画では精神的なものとある)の度合いも含め、様々な事情を含めて考慮するので、ここまで単純な話しではないが、ただ単に喧嘩したからとか仕事に飽きたとかそういった類いの場合は当然対象とはならないし議論の余地はない。

とはいえ、会社組織というのは、実際問題何か問題が起きれば普通に出世コースから外されたり、左遷されたりといろいろあるわけで、右肩あがりで常に問題のない生活を送れるわけではないので、そこは状況であったり、様々な事情を確認した上で、という話しになる。

 

そもそもこれほど拗れているのであれば、普通は相手も調停の申入をする事になると思う。

なので、感情的になったところで、結局は第三者が客観的な視点で双方の主張を整理する事になるので、余り感情的なモノは結論には寄与しないと思う。

 

そもそも、あまり法的な解釈が絡む事をネタを漫画にして、且つ、それを片方からの感情で描くというのはお勧めしない。

一つは法的な解釈が感情とは関係ないのところで行われるという点(前述の調停もそうですし、弁護士への相談も同様)と、漫画の内容が現実と乖離している場合に、その事でより不幸になる人(漫画では女性が格好良く振る舞ったように描かれていたのに、自分が同じ事をしたらそうはならなかった等)もでてくるので、せめて法的な説明を注釈で付けたり、その他、ケースにより影響を受ける事もある(例えば養育費を一括で受け取る事は可能だが、実態としては相手に対する負担の大きさも考慮が必要で中々成立しない上、成立しても額によっては贈与税の対象となる等デメリットもある/普通弁護士は信託の活用をお勧めするのではないかと思う)ので、そういった事も含めちゃんと書いてあげるべきだと思う。

 

なんというか、負の感情の拠り所としている雰囲気はあるので、ただただ、正しさや知識というよりは、スカッとできればいいの、という雰囲気は感じるし、それも一つのコンテンツではあると思うのだけど、やはり離婚や養育という話しは、どうしても現実やドロドロした部分がつきまとう上、当人同士の話しだけでなく、子供にも影響する話しではあるので、ちょっと冷静さをもって対応すべきなのではないかとも思う。

 

まぁ、ショートストーリーなので本編上で説明がないのは良いと思う(うだうだ本編で説明がされてもスピード感を失うので本編としては良いボリュームと思う)ので、コンテンツ全体としてもう少し、という感じですね。

 

この手のサイトは読み手がかなり偏るので、当然その読み手の期待するモノを作るという方向性は正しいと思うし、そこに感情というものが大きな役割を持つというのもわかる。それも大事だと思う。

ただ、やっぱりそれにプラスして必要な情報にアクセスできる事や、重要なポイントであったり、そういった境遇におかれた方が読んだ後に前に進む、状況に対応するとなった時に、正しく立ち回れる支援をするのも大事なんじゃないかなとも思う。

 

ダメというよりは、なんというかコンテンツの質としてもう一歩踏み込んだ方が僕は良いのではないかと、思わなくもないなと感じました。