何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

実証実験としては成功で、ビジネスとしては失敗だったという事かと

 

伊藤忠商事の「携帯端末回収でファミマ1000円クーポン」SDGs実証実験、加減を知らないその筋のプロも殺到しわずか12日で一時停止・再開時期未定に : 市況かぶ全力2階建

赤字でも伊藤忠としては問題ないよ。実証実験なので回収した結果としてどの程度の収益性が見込めるかという判断材料を得たかっただけよ。実際は乞食の方がゴミを押しつけすぎて継続しない判断をさせ損をしたのでは?

むしろここまでザル運用で12日間ももったという事の方がびっくり。

おそらくそこそこの予算を準備していのではないか、または、逆に実際には一部界隈で特定の人が押しかけただけで、さほど影響のあるものでもなかったのかもしれない。

というか、実証実験の店舗数を考えても、仮に殺到したところで・・・という話しだと思うのだが。

 

で、件名で終わっているのですが、そもそも実証事件なので、仮に全台糞端末でもそれはそれでよいのだと思いますよ。

結果的に「あぁ、このやり方では結局ゴミしか集まらないな」という判断ができれば良いわけで。

当然、成功(本格サービス化)を目的としてはいますが、この手の未知数の多い事業に関して言えば、想定するある閾値に対して実際に達するのかどうかを判断する為に、実際に一部店舗での運用を開始するという話しで、最初から全台糞だった場合のコストが全額経費として盛り込まれているので、伊藤忠としては影響はないかと。

もっとも、企画者や計画立案者自身は企画力や判断力を問われそうな結果ではありますが。

 

もしもこれが本サービスになっていれば、例えば細く長く利用してホクホク儲ける人もでてきたかもしれませんが、逆に伊藤忠としてはリスクをこの時点で回避できたという意味ではよかったのではないかと。

 

そもそもこの程度で利益(金銭的な面だけでなく、社会的貢献含め)が簡単にでるようであれば、昨今のリユース業界の一部しか勝てない状況(大抵は市況の影響により勝てる事業領域がどんどん移り変わる)に陥らないわけで、その上、下取り価格が1000円と考えれば、普通は買取の手間(送料や交通費を考えると赤字)で手元に残った端末か、あとはそもそも売却という選択をしなかった、または選択肢の存在を理解していなかった人を対象にする事になるので、実証実験にしても都心部で行うべきではなかった。

 

やるのであれば、おそらく地方の店舗、それも車で移動する必要があるような比較的郊外向けの物件でやるべきで、そういった地方でたまたまコンビニを利用した人に認知してもらって、そういえば自分も使ってない端末あったかな、という流れにならないと成立しないかと。

 

且つ、普通に考えて一人の人間が何台も未使用の端末を抱えているというのは想定しないわけで、多くとも2台で十分な台数。

実証実験なので、ボリュームとして考えるべきは台数ではなく人数であるべきで、できるだけ多くの人から集める事で、不良率(所謂クーポン目当てで糞端末を持ち込む人)を算出する上でも、台数を制限し、その中でどのような分布となるのか(利益がでるものから、採算が取れる程度のもの、そして赤字のもの)を判断し、地域的特性はあるのか、等も含め調査を行うべきかと。

 

もっとも、それをやっていないというのは雰囲気的に謎(普通は担当者がその視点を見落としても、伊藤忠程の会社であればどこかで指摘が普通にはいる)なので、実は予算が異常にすくなく、都心部で集中的にやる以外にはコスト的に難しかったという可能性も高い。

 

だとすると、記事で騒ぐほどのものでもなく、おそらくさほどの引き取り台数ではなく、単純に一部界隈が騒いだだけで、伊藤忠としては「いやいや、話題になってよかった」程度なのかもしれない。

 

が、対象店舗は対応大変だった(現在進行系だと思うが)のだろうとは思う。