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何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

外交の話と、内政の話を混同してはいけない

 

高須克弥院長、犯罪者1000人殺害のドゥテルテ大統領を「あんな立派な政治家いない」

まぁ実際の惨状がわからない人には実感ないと思うんだけど、現実的に法律を作る側が今まではカルテル側だったんで、そもそも法律すら機能していなかったんだよね。で、ぶっちゃけどうにもならないと国民が思ったわけ

2016/09/26 09:14

 

よんだ。

 

前提として、法治国家として完全な機能不全が起きており、彼自身の行動は少なくとも「外国」から見れば擁護できないというのは当然として。

 

で、まず高須氏の意見は二つの話が同時に議論されており、それは受け手も分けて議論する必要があります。

 

ブコメを見るとかなり混同している人が多く、否定するにしてももっと落ち着くべきであると。

 

まず、対アメリカへの発言についてはこれは内政干渉と外交的発言についての話で、この点については、仮にドゥテルテ大統領の行動や発言がイタいものであっても、それは国民の支持を得ている限り、結局は、彼の発言が正当化されます。

冷静に考えてみてほしいのは、日本であっても、多くの事で海外から批判されることはあり、その都度国民からも「海外と日本の事情は違う」という意見は散見されますし、実際なんでも都合のよい国の都合のよい部分と比較され批判されても困ります。

彼の行っている事が過激な行動である為に、この前提を忘れがちな人が多いようですが、仮にそうであっても前提としては国民にとってその状況がどうであるか?という視点で外交的なやり取りは見るべきです。

もっとも、独裁国家のようになってしまった場合、そういった「声」が国外に正しく届かない可能性もありますが、それはその視点で我々は見るべき話で、現時点でそういった状況まで陥っているとは考えられません。

少なくとも彼(彼ら)は進捗について常に情報を公開しており、どちらかというともっと隠密行動しとけよ・・・と言いたくなるほどはっきりとした伝え方をしています。

 

まぁ、明確なメッセージとして出すことで、よりカルテルカルテルに汲みする勢力に対して「ゆるさんからね?」と圧力をかけ続けているのだと思います。

それは、そうしなければ、もともとカルテルが深く根付いている国内で、政治や統治機構を最低限であっても正しく機能させることが難しいと予想しています。

正直、彼が実はカルテル側の人間でした!ぐらいの話でなければ、彼も死ぬ覚悟でやってはいるので、駆け引きなんぞやっている状況ではないのでしょう。

 

一方で、国民の9割が指示していれば法律を無視してよいのか?という事については、実は国により異なるのでなんとも言えません。

例えば、一番わかりやすい例でいえば「非常事態宣言」がありますが、これは、実はおもいのほかどこかの国で発令され、その時点で法律を超越する権限の行使や国民の自由の制限(剥奪)が行われています。

もっともクーデターが行われた国では、長期的に発令されている実情もあるので、あれですが。

 

で、そういった手続きを行った上で、彼が現状の行動をとっている場合は、国内法(海外から見た場合は別として)上では問題がないものと思われます。

が、どうも調べて見ると、対テロ対策として無法宣言した記録はあるものの、いわゆる国家非常事態宣言のような形で、法の機能を停止したような情報はなかったので、おおよそそういった手続きの上で行ってはいないようです。

 

よって、国内法の遵守としてどうなのか?という議論は必要ですが、問題なのは、日本人がそれを賞賛する事も否定する事も事実上前段で説明したように、あまり意味がない事であって、我々がすべきことは、日本がそういった状況に陥ったときはどうすべきなのか?という議論なのではないかと思います。

 

こう言った場合のジレンマは、法を作る側、執行する側と、制限を受ける側(本来は守られるべき側のはずなんですが・・・)の関係が、そういった状況では多くの場合逆転(まさに一方的に制限を受ける状態)になっており、つまりは「あれ、法律って俺らをまもってくれてなくね?」という状況になっていることが予想される点です。

 

これが非常に難しく、クーデターが起きるときも代替が軍部は同じような発言をし「現在の政治は国民の為の政治ではない。だから一時的に政治機能を軍部が掌握する」的な発言をした上で軍部の管理下に置かれることになります。

 

フィリピンで非常に面倒なのはもう1点あり、彼がトランプ氏とは違い、そもそも実績の上で大統領になっているという点なんですね。

元々は地方自治で実績を出し、多選を重ねての国勢進出なんで、その人を信用しないという場合は、そもそもどうやって国を変えるのか?というジレンマが生じます。

いや、先に法律かえろよ?という話ではあるのですが、彼が大統領になって、というか、なる前から国民全員が理解しているように「いや、政治とカルテルってほとんど二人三脚よね・・・」という状況で、大統領だけが動いてなにができるんや・・・というある意味普通であればあきらめがあるわけです。

が、彼は「いや、俺、やっちゃうからね?」という事で、ある意味、過去にきっちりやってきた人が「もうこの国はあかん。法を執行する側も腐ってるから。なんで殺るしかない」って発言をした上で、その計画に対して圧倒的な支持を集めてしまったわけなんですよね。

こうなると、フィリピンの実情ってそんなにひどいの?という事についてまずは詳細を理解しなければ、高須氏の発言がどうなのか以前に、そもそも、仮に彼の言っていることが正しいとして、その状況で、我々が国民だったらどうするのか?という事を考えなければなりません。

 

他国の内政なんで結構安易に発言しがちなんですが、自国に置き換える、それもより具体的に。

友達がカルテルから襲われ、それを警察に通報したら自分もカルテルに攻撃された、とか、そもそもカルテル系以外しごとなんてなかった・・・とか、税金の一部がそもそもカルテルの資金になってる、とか、そういう現実があったとして、その状況で我々はどうするのか?という事を議論しなければならないでしょう。

 

まぁ、想像できないですよね。

海外に行く私にもなかなかそこまでの日常はイメージできません。

 

が、高須氏の発言を否定する理由の一つとして、私は「そんな状況に我が国はなってほしくない」という想いがあります。

 

言い換えると、我々が高須氏の発言を否定するのは、前述したように、そんな状況に日本はなっていないという事です。

世界の中でちょいちょい否定される(日本人にはなかなか実感ないけど)敗戦国である日本が、治安でも経済でも冷静に見るとそれなりにいい状態ではある(いろいろ致命的な問題も抱えてはいるものの、ね)というのは、まぁ、我々が「老害」という前の世代が築き上げたもので、その環境にいるので我々はあの発言を嫌悪し、否定する事ができるわけです。

 

なので、あの発言んを嫌悪し、否定すると言うことは、その国をそのまま、願わくば次の世代には今よりもよい状態で繋ぐ事が必要で、その覚悟をもって嫌悪、否定する事が重要なんだろうな、と思います。