何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

日本人技術者っぽい意見が集まってるまとめではある

 

日本人、ようやく「あれは人工知能ではない」と気づき始めたらしい「遅えよ」「何でもかんでも人工知能言い過ぎ」 - Togetter

ふむ。私の認識では別に人工知能機械学習という言葉に分類上の違いはあまりないと思うのだが。機械学習と深層学習は体系的に(厳格には)別であるべきだが、一方で人工知能は結果としては何れからも導き出せるだろ

 

なんだかよくわからないまとめではあるものの、集まっている意見というものは日本の技術者っぽい意見で興味深い。

 

そもそも「人工知能」という定義は難しく、というか、機械学習もそうだし、それ以外のあらゆる用語は大抵時間と共にある段階でこれが定説として認識されるまでは、何がそれであると定義されたのか、などというものは決定されない。

 

そもそも「知能」を「人工的に」生みだした物が「人工知能」であるとすれば、その手段として「機械学習」の結果が用いられようが、「深層学習」の結果が用いられようがなんでもかまわない。

 

もっと言えば、昔はやった「人工無能」。あれも一つの「人工的に作り出された知能」の一つである。

ただ、決定的に学習要素が少なすぎて限定的な再現しかできないだけで、あれを膨大な学習に基づいてやったら、結局昨今のそれと基本変わらない。

 

これについては批判的な意見や否定的な意見もある。

それは当然で、定義が未だ曖昧でそもそもそれを日本語化している時点でより日本では適当な定義が一人歩きしているからだ。

 

もっとも、日本ではそれに限らず、何かを日本で広めるときに翻訳以前になにもかもかなり適当なので、今更ではあるが。

 

なお当然、変わらないといっても変わっているものもある。

実現するためのアルゴリズムというものも進化しているし、それを実現できるだけでの環境も整ってきた。

 

ワードについての検索量の違いでいえば、別に疑問もなにもない。

 

日本は典型的に「結果」から入る。

人工知能という一つの結果がワードとして一人歩きし、それを構成する要素はまだ日本では一般的になっていなかった。それが徐々に人工知能というものを実現、活用するためにはその実現手段を学ぶ必要があるとわかり、そこで必要なものとして手近な「機械学習」や「深層学習」というものに辿り着いた。

 

また、日本ではワンテンポ遅い云々も完全に的外れ。

そもそも日本の技術者が単純に最先端の情報に触れるときにわざわざ日本語で情報を探る意味も無いし、探ったところでなにもでてこない。

アカデミックな領域であればなおさら日本語で検索などしないし。

 

プログラミングやインフラ界隈でいえば、そもそも具体的なアルゴリズムやそれを容易に実現するライブラリーやモデル、データ等があれば、大抵の場合はその具体的な名称で検索するわけで、その時点で日本語での検索などほぼ行わない。

 

それが日本語により検索されるという事は、日本語でその言葉・ワードが(その分野に接する技術者にとって)一般化されてきたという事で、それだけ情報が集まったからだといえる。

 

日本語で情報が集まる頃というのは、当然英語圏で情報が普及し当然のようになってからであって、それらの情報に当然のように触れていた人の一部がブログなどで情報を発信した結果、その情報に日本語で触れるようになるとい過程が繰り返される以上、当然の結果でしかないし、なんら疑問を挟む余地などない。

 

この手の話しはもう昔から何度も言い尽くされている話しで、昔以上に今の技術者は英語が当然できる人が多くなっている現状を鑑みるに、よりその傾向は強まっていると考えるべきで、そう考えれば日本語の情報がなかなか増えない事になんらの疑問はない。

 

この程度の事について「日本は」のような接頭語をつけて話すような技術者になってはいけない。

 

技術者とは常に「なぜそうであるのか」という事や、「それは本当にそうであるのか」という点を自ら問いかけるものであると思う。

 

極論言えば、ブログに書かれている一つの事例があったとしても、それを再現しない限りは事実であるかどうかはわからない。

 

当然、ものによっては再現できないものもあるが、その時は「何を検証すればこの事を客観的に判定できるのか」というポイントを探る、そのような手段の選択や判断基準の設定も重要な要素であると思う。

 

そういった視点や、考え方というものがあれば、自ずと巷でまことしやかにつぶやかれている事は本当にそうなのか、という事も自ら一つの仮説を立て、検証し、判断できるようになる。

 

なお、元ネタの人はアカデミックな方面の方なので、当然あの程度の断片的な情報をもって判断したものではないと推測するが、それについては他の投稿も追っかけたがあれ以外の情報が存在しなかったので、なぜあのチャート一つでそのような判断を下したのか全く理解できないが、当然、私のようなものには理解できないような様々な情報によりくだされたのだろうとは思う。

 

このまとめのリアクションは日本の技術界隈の縮図だと思う。