何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

ブラック企業が生まれる理由


よんだ。

 

糞記事の流入に貢献する意味もないので、リンクで言及をば。

 

まず、私は仕事にしがみつく事は大いに結構だと思います。

残念ながら、人は全てが同じ能力でもなく、境遇でもなく、考え方も違えば、仮に同じ選択を同じような状況で行ったとしても、大抵の場合で異なる結果になるわけで、そういった意味でも、選択する事も一つの判断であると同時に、選択しない事も貴重な考えであり、尊重されるべき事です。

 

それは周囲が嘲笑するような事ではありません。

 

私は『嘲笑する』という明らかに怒りを覚える言葉を使っているわけですが、その理由は以下の部分に起因します。

 

例の事件について、世の中の人は、
電通ほどの企業の正社員なら、そりゃあ、しがみつくだろう。。。」
みたいな論調ですが、、、
派遣社員でも、しがみついてる人、いっぱいいますよ。

引用元:http://okite.hatenadiary.jp/entry/sigotonisigamituiteikiteiruhito

 

どう読んでも「派遣社員」は電通のような社員と比較してしがみつく理由などないものと切り捨てる意見ですね。

 

確かに所得であったり、もしかすると社会的地位であったり、そういった物差しで測る場合に、そういった捉え方もできるのかもしれません。

が、本人からすれば、それはどのような雇用形態であっても、今、生きる為に選択した職業・働き方であって、少なくとも他人が『嘲笑する』ようなものではありません。

 

夢がある人もいるでしょう。

仕事をしたかった業種には内定や採用がもらえず、様々な理由でそういった形態を選択している人もいるでしょう。

そもそも、固定的な職や環境が嫌いで派遣社員契約社員という雇用形態を選んでいる人もいるでしょう。

 

そういった判断や選択は個人の貴重な意見であり、少なくとも第三者が『嘲笑する』ものではありません。

 

私は若い頃から転職が多く、今でこそジョブホッパー(今でも否定的な意見はありますが)や、よく言えばキャリアアップという形で比較的成功した人間であると思います。

ありがたい事に、スキルを磨くと同時に、所得や待遇面も適切な評価を、むしろ身の丈に合わない評価を頂く程になり、恐らくは幸せな人生を歩んでいると自分でも理解しています。

 

が、私自身、最初の就職先はいわゆるブラック企業でした。

小さなIT会社で、月の残業時間が100時間を超える事もざらでしたし、有給なんて消化する事もほぼありませんでした。

結果的に私はプロジェクトのご縁で、新入社員と呼ばれる間に、転職し、正社員から直ぐに契約社員としての人生を歩みはじめ、その後、再び正社員の道に戻り、今では正社員という立場と同時に、個人事業主としても自由に活動させていただいております。

 

私自身、転職も多く経験し、失敗もありましたし、中には非常によいお声がけをいただいたものの、自分の意思でそのお話をお断りし、その後大きく成長された姿を見ると、なぜあの話を断ったのかなと、思う事もゼロではありませんでした。

 

どんな人間も、間違いや失敗、後悔も有りますし、どれもこれも、その時にはわからない事です。

 

そういった経験をし、今は事業立ち上げや運営などいわゆる経営的な仕事に携わる事になり、様々な企業とも違う立場で関わる事も増えました。

 

電通に限らず、日本には本当に多くのブラック企業、似非優良企業(表向きは優良企業や社員思いの経営者と見せているが実態はひどいもの)が多く、以前から書いているように、とりあえず社労士という資格についても、日本のブラック企業を助長する最大の原因でもある為、早く法律で縛るべき(ついでに会計士もね)と意見していますが、当然、そういったものが生まれる最大の原因は社風や経営者の考え方であることはいうまでもありません。

 

私が実際に体験し、仕事で関わる事があった会社も含め、ブラック企業の経営者というのに多いと感じる事の一つは、先ほどの記事主と同じような考えです。

 

つまり、自分の考えを理解できないような人間に対して『嘲笑する』という考え方です。

ブラック企業の多くは、残念な事にその道で努力された方がそういった会社を作る事が比較的多いと感じています。

 

「俺なら」「俺は」「なぜお前は」「できるだろ?」「だからだめなんだ」

 

確かに『貴方には』できる事かもしれませんね。

確かに『貴方の判断は』正しいのかもしれませんね。

 

ただ、その事と、例えば派遣社員という立場で働く人、しがみつく人が間違っているのか?という事の是非は別問題です。

 

常々私は言っていますが、そもそも派遣社員という立場は、正社員よりもリスクをとった働き方なわけで、本来は一時的な所得やリスクに見合うだけの待遇が保証されるべきです。

しかし残念ながら、今の日本ではリスクを背負わせる上に、待遇も厳しいというのが実情で、好んで選択される方が少ないというのが実情です。

ただ、だからといって日本が派遣社員であったり、契約社員という働き方を完全に廃止すべきか?と言えば私ははっきりと「ノー」と言います。

 

派遣社員とは働き方の選択肢の一つであるべきで、契約社員もまたそうであるべきです。

同じ場所で働き続ける事が苦手な人がいたとして、だから夢であった仕事をあきらめるべきなのか?

逆に、そもそも自分に合う仕事とはなんだろうか、と考えても答えが出ない人は、一度働いてみるという自由な選択が行えるべきでしょう。

もしかすると、リスクをとってでも所得を増やしたいと考える人もいるかもしれません。その場合の選択肢があっても当然よいわけです。いや、むしろそういった選択肢がちゃんと社会に準備されるべきなのです。

 

こういった本来働く人の為にあるべき選択肢が、なぜか企業側の事情のみで法整備され、それが当たり前のように社会に広がっているのはなぜなのか?

 

単純な話、世の中がそれを受け入れているからです。

 

結果として、今世の中がそういった人達に厳しい環境であると言うことは否定しません。

むしろそれを否定する事に意味はないでしょう。

 

ですが、その人達は、ある人は自らそういった環境に飛び込んだのかもしれませんし、その結果幸せであるかもしれません。

が、その人自身が望まない形でそうなっている人もいるかもしれません。

 

僕にはなぜだかよくわからないんですが、僕が見てきた実例で言うと、、、
常に貯金ゼロで、働かなくなったら詰むので、派遣でもしがみつくしかない人。(そんな状態なので、職業訓練校に行ってスキルアップ、という戦略もとれない。)
逆に実家暮らしで貯金も(親の)家もあるのに、地方は派遣も少なかったりするので、しがみつかないとダメな人
とかがいました。
(やれやれだぜ・・・)

参照元http://okite.hatenadiary.jp/entry/sigotonisigamituiteikiteiruhito

 

貴方が職業訓練学校にどの程度足を運ばれ、どの程度派遣社員契約社員の方と言葉を交わし、どの程度の会社組織で働き、どの程度の経営者や会社、どの程度の規模、どのような業種、そういったものとどの程度関わった上でのご意見かは存じ上げません。

 

が、私は立場上、おそらく派遣社員さんとは数百人と仕事をしてきました。

(以前も記事にしましたが、プロジェクト毎にアシスタントチームを作っていたので)

そして採用だけでなく、仕事によっては工業系の学校との共同事業であったり、私自身公共事業にも関わり幸いにも文教領域の仕事もありましたので、異なる立場から学生やその指導者の方、さらには採用を想定している企業との橋渡しであったり、そういった事も携わらせて頂く機会もいただきました。

今の立場では、採用やプロジェクトチームの立上げ、事業立ち上げに伴う会社の設立、投資先企業との交流、事業提携など、様々なシチュエーションで関わらせて頂く事があります。

 

が、派遣社員の方もそれぞれの事情であり、採用、雇用する側も様々な事情があるわけで少なくとも何様であれば『嘲笑する』ような態度をとってよいのでしょうか?

 

そういった境遇に身を置いているのは自分だから?

 

アホらしい。

 

それほど日本の社会は自由ではないし、そしてその立場を捨てれば全てから解放されるわけではありません。

 

私自身相談を受ける事もありますが、必ず伝える事としては、環境を変えれば救われるというのは楽観的、という事です。

当然、自殺する程追い込まれている時に、選択肢を選ぶ余裕も、その猶予もないかもしれません。

ただ、人はある選択をすれば、直ぐにでも次の選択を迫られる事もあり、選択の仕方や決断の仕方、タイミングを間違えば、上手くいくものも上手くいきません。

いろいろな話をしながら、どの程度自分が今の状況に追い込まれているのか、仮に離職したとしてどうしたいのか。例えば、離職後自分の選択を後悔する事があるとすれば、それななぜなのか?

そういった問題も一緒に考えねばならず、誰の相談にでも安易にのる、安易にやめちまえ、なんて言うことはできませんよ?

 

自由になれば救われる、と思う人は多いかもしれませんが、残念な事にそうではありません。

人によっては、地位や名誉も大切な生きがいの人もいます。だとしてもそれはしがみついているわけではなく、それが生き方の人なのですよ。

 

自由を大事にする人が『お前らはそういったものにしがみついている』と『嘲笑する』ならば、私から言わせてもらうと貴方は『自由』という言葉にしがみついているのです。

 

自由であればよいのか?

ご冗談でしょ。

 

幸せや満足感、充足感は人によります。

自由である事が全てではありません。

自由であれば正しい訳でもありません。

 

正しい、正しくないではないんですよ。

 

世の中が間違っているなら、その事に『ノー』というべきです。

その人が困っている、悩んでいるなら、貴方の意見をただぶつけるのではなく、その人の考え方も尊重しながら、その中で、現実との向き合いかた、ある選択の提案とそのリスク、現状の緩和策などを一緒に話し、考えるべきで『嘲笑する』事が何かの助けになる事はありません。

 

他人を『嘲笑する』事が正しいと思うなら、それは、ブラック企業の社長様方と同じでしょうね。

 

「お前はだからだめなんだ」

「俺はちゃんとお前とちがってできる」

「その選択はお前がしたことだろ?」

 

こんな糞みたいな自由だったら僕はいらないし、どうぞそんな糞みたいな人達は、どこかで固まっていただき、そういった表札でも付けて生きて頂ければこちらも関わらないようにしたいと思います。

 

<訂正>

タイトルが「ブラックブラック企業が生まれる理由」になっていたとの事で、訂正しました。 

事例紹介をする場合、ケースの選定についてもうちょっと考えた方がよくない?

 

デクワス.CAMERA|デクワス

とりあえずEC系の実績として、それも改善策として赤字垂れ流しの夢展望を事例とするのはどうかとおもわなくはない・・・。来期の決算発表時の柱として、赤字脱却の切り札です!というレベルであればかなりの価値かと

2016/10/14 15:51

 

なかなか潔い事例紹介ではある。

 

直近の決算報告資料を見ると、確かにECの強化について触れている部分はある。

特に商品説明ページなど接客要素を強化と具体的な言及があり、それに関わる形で人員の補強や親会社との連携なども書かれている。

 

現状真っ赤っかなので、ある意味思い起こされるのはLaOXで、余裕でV字回復、的な逸話を残せればある意味素晴らしい施策として認識できる。

 

が、、、が、、、難しいのではないだろうか。

如何せん、如何せん、如何せん。

 

生暖かく見守りたい。

関係者の証言だけで内規処分を正当化する事は比較的難しい

 

◆ 三浦九段の不正疑惑(将棋): Open ブログ

中身の是非はわからないんだけど、ただ、裁判で、それも民事で関係者の証言のみで処分を下したというのは実際には不可能ですよ。それを認めると法人や団体側が圧倒的に有利(関係者を動員できる)でのそれでは不十分

2016/10/14 09:58

 

よんだ。

 

不正の考察についてはわからないです。

私も将棋は好きですが、例えば特定の対戦相手やトーナメントでは強いという人はいらっしゃるので、現時点ではわからないし、好きだからこそ不用意には発言しないというスタンスです。

もっとも、私以外が推察されるのは好物なので特に気にしませんが。

 

気になったのは、裁判での立証についての一文で、それはありえないかなと。

一応、証言は証拠能力がないわけではありませんが、民事の場合、零百で決着させるのはそれなりの積み上げが必要です。

どちらかというと玉虫色の決着の方が圧倒的に多いのです。

いわゆる裁判所の仲裁による和解というものですね。

 

また、法人や団体が処罰を下す事の合理性は、原則としてその時点で適用する規則がある事と、仮に規則があったとしてもそれが優先される規則の影響を受けない事などが必要になります。

 

不正の定義によるところではありますが、例えば、スマートフォンの見込みを見た、と証言が得られたとして、それが実際に不正に利用されているという具体的な説明(証拠は不要ですが、例えば、日常から仲間にそういった話をしている、であったり、具体的な事実を示唆するような内容)が、多面的に積み上げられる状況でなければ、基本的には「私はそう思いました」というレベルのもので、それを根拠に下せる処分というのは、注意や勧告という類いのものかと思われます。

今回のものは、私が認識する限り、それを逸しているので、もう一歩踏み込んだ一般的な社会人でいえば減給、降格処分とするに十分とするだけの積み上げが必要になります。

 

労働裁判などの場合、これらは例えば勤務実績や営業成績、数期にわたる面談の内容やその後の変化など、多面的に判断することとなります。

それらのそれぞれを証明、補足する意味合いで、同僚や本人の意見も採りますが、基本的には客観的事実を積み上げることが求められます。

 

仮に裁判となった場合、何を争点にするか、という事により戦い方も見えてくる結果もかわるように思えます。

 

棋士側が、不正という報道による名誉が毀損された、という事で訴えればおそらく余程の具体的な事実を出さなければ協会側は負けると思われます。

事実として、名誉毀損は報道などを見る限り成立しており、遺失利益も考えると流石に棋士側敗訴はあり得ないかと思われます。

 

一方で、竜王戦への参加が認められなかった事についての、権利の確認を行う訴訟を起こす場合は、棋士側の勝訴は難しいかも知れません。

この場合、不正の有無だけではなく、そもそも本人が一度は「疑われている状況では・・・」という事で協会側との話し合いにより年内の出場を見合わせる旨打診したという報道があります。

これが事実の場合、そもそもなぜ期限までにその話について履行しなかったのか?という事になります。

履行しないことについて合理的な理由があったとしても、一度合意している(合意が事実であったとして)事を履行しなかったというのは、それなりに不利に働きます。

仮に合理性があった場合は、引き続き不正行為の議論に起因する事が権利剥奪を行使するにたるものであったか、という事になりますが、この場合、将棋云々だけでなく、例えばスポンサーの関係であったり、協会と他棋士との信頼関係が崩れる事によりトーナメントの維持に関わるといった類いの事であっても行使する事は不可能ではない為、泥仕合とはなると思いますが、おそらく棋士側の勝訴は難しいでしょう。

もっとも、泥仕合となると書いたのは、その事を説明する為には、異議を申し立てた棋士やその他の棋士の意見も説明される必要があるので、その裁判に他の棋士が参加したがるのか・・・という難点もありますが、最低限これだけの事になっているので、棋士側も協会もその程度の関係者の協力は得られる前提で考えると、この場合は協会が押し切る事になるかと思います。

 

何れにせよ、関係者の発言というのは、基本的には如何様にもコントロールが可能なものです。

例えば、会社で虐められている社員がいたとして、その社員を処分する為に、一方的に内規を適用し処分した等の行為もありますからね。

そういったこともあり、例えば、関係者が一方的に「彼は疑わしかった」というだけで「これだけ疑わしいなら事実でしょう」という事にはならず、疑わしいと思われた後、協会はどのような対応をしたのか(例えば、防止策や本人への注意等の実施)が確認され、その後の変化も含め本人と協会の関係について整理された後、それでもなお改善や解決にいたらないようなケースでなければ、基本的に団体が重い処分を科すというのは不利な状況であるのは明らかです。

 

どうも報道のみですと、事前の話し合いはあったものの、その時点で既に「不正を行った事による権利の剥奪」といった類いの話であったり、年内の出場停止というレベルの話であったりなので、注意という手順を既に飛ばしている事が協会にとっては不利にはたらくのではないかと思います。

 

まぁ、竜王戦なんだから仕方ないじゃないか、と思われるでしょうが、であっても、法律上権利の行使というのはそれなりの手順を踏まなければならず、それは個人、団体を問わず必要とされることですので、進め方としてちょっと強引だったかなぁ、と思わなくはないですね。

 

何れにせよ関係者の発言だけで、比較的重い処分と名誉を毀損するレベルの発表を行ったというのは悪手だったと思います。

 

個人的には、本人の名誉の為にも、体調不良であったりなんだりで上手く調整すべきであって、本人も一度は年内出場停止に同意したのならばそういった方向でソフトランディングした方がよかったのだろうとは思いますが、もしかすると、周囲の棋士から協会への執拗な働きかけがあり、協会も板挟みになったのかもしれませんね、そう考えると案外協会もちょっとかわいそうだったのかもしれません・・・わかりませんがね。

 

また、非常に悪手であったのは、そもそも竜王戦からは通信機器の持込の禁止が繰り上げて適用されること、さらには、金属探知機の利用などによる徹底した管理の実施を行う旨既に発表がありましたので、仮に疑わしいという状況であっても、竜王戦での不正の実施は不可能であった(というよりも、そもそも協会は不可能な状況を作らなければならない)と推測されます。

この場合、不可能な状況をおしても出場停止にしたという事で、推測による処分では合理的な説明にはならない、つまり、疑わしいだけであれば実現できない事や、例えば退席時に本人同意のものと常に関係者が帯同するなどによる防止も可能ではなかったのか?などありますが、権利自体が剥奪されているので、それでは不適切な処分でそれ以上の罰を与えなければならない、と協会は宣言している事と同意であり、疑わしいという事だけの処分からは逸脱しています。その為、比較的具体的な事実がないと協会としてはその部分の整合性説明しきれず、棋士が課せられた処分が重すぎると言うことで、和解が勧告されるとしても協会側が不利な形になることも予想されます。

 

まぁ、棋士として今後も戦いたいと思うのであれば、そこまでの泥仕合をする意味もないので、恐らくは裁判となれば、名誉毀損については賠償と謝罪、権利の確認については裁判所の仲介による和解(おそらく、痛み分け)で終わるかと思われます。

 

なんだか誰も救われない騒動だったなぁ、と思いますね。

金星としての引き分け

代表戦、批判的な意見も(著名?なスポーツ関係者を中心に)聞こえてきますが、私は今の日本代表のレベルを考えると金星であったと思います。

 

そもそも「良かったときに日本は・・・」という言葉を聞きますが、僕が知る限りアウェーゲームでオーストラリア相手に勝った事なんてここ数年なかったはずです。

確かに近年の勝敗では日本が優位であるのは事実ですが、地の利であったり、雰囲気などアウェーゲームというのは負担もあるわけで、その環境で事実上格上相手であり、且つ、相手はグループ首位であるわけで、そのチームに対してアウェーで引き分け、それも限りなく勝ちに近い引き分けというのは十分かと。

 

惜しむ事としては、やはり守備の脆さ。

 

原口のファールについて言えば、かなり低レベルなチャレンジだったわけですが、そもそも高さ主体の相手にエリア内でマンマークする以上、スイッチされた場合や、裏をとられる場合にケアが必要になるわけで、数的不利であったわけでもないのに、ノーマークで侵入されている時点でどのみち、確率的には1点失点する可能性がありました。

結局、原口がチャレンジせざるを得ない状況を作ったチームとしてのミスであったというのが個人的な意見です。

 

全体として批判の多い香川ですが、私は及第点だったと思います。

守備的であったことを批判する人は多いですが、チームオーダーとして守備からのビルドアップを前提としているというのは長谷部主将の話からも明らかな訳で、そこで守備に追われたというのは、香川を批判すべきというよりは、完全に相手チームとの力の差であったというだけかと。

実際私が見る限り、中盤のパスコースの潰しでいえば、香川は十分に機能しており(もっとも、それ自体は元々彼のディフェンスの特徴でもありますが/が、1体1の勝率が如何とも・・・)、その事で相手の攻撃が単調になってくれたことは日本の戦略に大きく寄与したことは明らかです。

 

私は布陣として右サイドに清武を想定しましたが、この点はこの守備的な戦術も含め、実力差が有る以上、単純なポジションの役割のみで対応できるほど簡単な試合ではないという意味で、状況に応じて攻撃を組み立てる意味でも、香川が守備に回る分、攻撃のリズムという意味でも清武が必要であったと思います。

 

もしも機能の試合を単調であってつまらないと感じた人がいるならば、それはチームオーダーであり、香川の問題よりもチーム全体として戦術とメンバーのアンマッチが原因であり、その部分の批判は、小林のスタメンという結果にこそ向けるべきかと。

短絡的に誰かがよい動きをした、彼は動きが悪かった、というのは批評としてはあまりよろしくなく、戦術と結果、役割とパフォーマンス、その総合的な結果でこそ判断すべきだと考えています。

 

オーストラリアの中央からの仕掛けを許さなかった、中盤のスペースを上手くコントロールできた事については、香川、原口、山口、長谷部の4人の力は十分であったと思いますし、その結果が、引き分けまで持ち込めたという結果であると思います。

 

なお、原口のファールに対してもう一つ付け加えるなら、あの結果の一番の影響は、その数分間の原口のプレーの質が落ちたことでしょうか。

基本的には昨日は原口のドリブルが効いていたのは明らかで、FWに本田を入れた効果もあり、相手のディフェンスとコチラの攻撃陣の距離感は悪くはなかったです。

その影響でカウンターでなくとも、チャンスを作る事はできたと思うのですが、全体の中で一番締めなければならない時間にあの状況となり、本来日本のストロングポイントであったものが失われた事の影響は、攻撃だけでなく、守備にも影響した事は明らかです。

 

それでも原口を下げなかったのは、個人的には監督のナイス判断であったと思います。

理由は単純で、原口や宇佐美のような選手は今の日本には非常に重要です。

高さでも勝らない、パススピードや質でも勝らない、そもそも戦術的な引き出し云々の前に個の力も勝っていない現状として考える中で、相手がブロックを作った場合や、スペースが限られる中で、状況に変化を付けられる、状況に隙を作る事ができる選手として彼らは非常に有機的に働く可能性が高いです。

まだムラがあるのは否定できませんが、ムラがあるという事であれば、そもそも今の日本代表全員にムラがあるわけで、その程度で彼を下げる理由にはなりません。

彼のポジションであれば、失点は得点で取り返せば良いわけで、負けた訳でもないのに全てを背負い退場させていては意味がありません。

 

確かにファールの仕方が悪すぎた・・・、その点は原口は反省すべきでしょう。

あの局面では中のディフェンスはそれなりに数がありましたから、基本はコースを消す事に注力すればOKでした、当然、その後の展開で結局失点する可能性は高かったのですが、あの状況、つまり完全に遅れてチャレンジする状況では山口であってもコンタクトという手段では手が出せなかったでしょう。

あのスピードで突っ込んでいるわけですから、コンタクトをさけ、コースに飛び込む事でボールを一旦戻させる(又は、一度溜を作らせる)事ができれば、ディフェンスのリアクションを待つ事が可能でしたので、チョイスは失敗であったとは思います。

ではありますが、結局はその状況を作った事はチームのミスですからね。実際あの日は原口は攻守に効いていましたから、変えるなら、雰囲気以外の具体的な何かがなければ、懲罰交代以外の何物でもなかったでしょう。

 

本人にはかなり屈辱的な結末となったとは思いますが、それでもあの先制点がなければ持たなかった試合であったことは明らかで、序盤の集中力についてもあの1点の影響が功を奏した事は否定できません。

 

結果は1点(監督の言葉でいうならば、2点の失点)であったわけですが、今の力を考えれば、十分であり、得るものもそれなりにあったと思います。

 

オリンピックもそうですが、自国の選手に期待を持つ事は大切ですが、あまり無闇にプレッシャーをかけるべきではないし、今の日本の力を冷静に考えても、この結果は批判するものはないと思いますね。

 

私はこの結果は(選手自身が認めないとしても)この状況(多くのけが人、累積出場停止、戦術、体格のミスマッチ、主力組の調整状況など)であれば、結果としては十分であり、むしろ金星であったと思います。

 

最後になりますが、個人的には、やはり日本の選手はもっと海外にでてほしい。

残念ながら日本のJ1ですら海外の2部リーグと比較すると選手層や戦術的な経験の積み上げ、上位チームとの対戦する経験など、いろいろな面で物足りなさを感じるのは否定できません。

リーグとして上であるとか下であるという事ではなく、もっと若い間に、海外選手との戦い方を学んだり、彼らが何を目指しているのかを理解する事、そして、チームオーダーであったり、それに基づく戦術の理解を深め、21歳、24歳と年を重ねる中で何を習得し、何を失うのかという選手としてのプランを明確にする意味でも海外でもっと刺激を受けるべきだと思います。

 

今、日本の(一部表現では「旧主力」らしいですが)主力は確かにスタメンを勝ち取れていません。

彼らの力の衰えがあるのは否定できませんが、それ以上に、海外のスタメン争いは激しく、その結果もあるわけです。

ある意味、その争いにすら多くの選手が入れないわけですが、結果として出場機会を失っては意味がないのも事実です。

ただ、それだけを理由にもう彼らは終わった、などという短絡的な意見を噴出させていては、もう日本選手は海外チャレンジは行わなくなり、よりリーグも代表の質も下がる事はいうまでもありません。

 

我々が自らの手で「井の中の蛙」であるべき、などという意見で選手を縛るべきではありませんし、結果的にそういった環境に追い込むべきでもないと思います。

 

一方で、監督の選考における不平等感(同じ海外組内での選考基準の違いのようなもの)については選手のモチベーションにも影響しますから、是非是正してほしいものです。

もっとも、大迫について言えば、活躍した時期がちょっと遅かった感は否めません・・・。その前は、ちょっと、あれでしたし・・・。

 

 

ただ、修行、経験という意味では、正直1部リーグである必要もなく、私は2部でも十分な経験を得ることは可能で、むしろ若い選手は同年代のそういった選手からもっと刺激を受けるべきだと思います。

 

海外の2部リーグというのは、一見すると格下で、J1の選手が行くべき場所ではないように思えるかもしれません。

しかし、実際にプレイの質や雰囲気を見るとわかるように、全てが整っているわけではありませんが、日本のJ1と比較しても、選手の質も、リーグの質も十分高く、決してJ1に見劣りするわけではありません。

それよりも貴重な事としては、海外の将来有望な若手がどのレベルであるのか、であったり、自分達が1年後、2年後にどうであるべきなのか、であったりというプランの構築、様々な戦術や国内カップ戦を通じて年に数回でしかありませんが、上位チーム、つまりは代表クラスの選手と闘う事による経験の積み上げなど、多くのものを得る事ができます。

J1の中にいることで得られることも多くあるのですが、日本代表の最大の問題は有力な海外チームとの試合が組めない問題もあります。

相手チームのレベルを正しく理解できないことには、それと対峙した際に正しい戦術を組み立てる事もできません。

格上に勝つ、つまり、ジャイアントキリングを起こせるチームなると言うことは、自分達のレベルを正しく理解し、相手の強さを理解、分析し、底に正しい戦術を当てはめ、選手が高いレベルでその戦術を実践できてこそ、上位チームと闘う事ができるのです。

そういった中で、効果的に経験を積み、戦い方を学ぶという意味では、海外2部リーグに参加するという事は大切ですし、個人的には本田がオーナーとなったSVホルンのような取り組みは(地元サポーターの心情は別として)正しい道筋だと思います。

 

欧州との距離を埋めるには、代表としてではなく、個の活動や結果で埋めるしかなく、それが選手の負担とならない形で実現できるようになれば今のような閉塞感は打ち破れるのではないかと思います。

 

海外ではウィンタブレイクまでの後半戦に入っていきますが、それぞれの選手がまたそれぞれの場所で頑張ってもらえればと思います。

対オーストラリア戦

なんか日本人って、本当に冷静な対応できないよね。

そもそも代表監督を変えたところで選手層が変わるわけではないし、それ以上に、余計選手と監督の関係や、残り試合数を考えた場合の監督の負担が増して結果は悪くなるだろうに。

既に本戦出場について議論する事も大事だけど、それ以上に、育成方針をどうするか、個人的には攻撃よりも長谷部の代役(いや、そもそも遠藤が代表を離れる時点で育てていないと間に合わないのだけど・・・)が育たないと、攻守の要が完全に崩壊するんですが・・・。

 

現状の戦力でやり合うならこんな感じかな・・・

 

トップに本田、2列目に左から原口、香川、清武、ボランチに山口、長谷部、DFラインが左から槙野、森重、吉田、酒井(高)、GKは西川。

これで前半は、右サイドからは清武の組み立てに任せつつも、基本は左サイドから原口と香川で仕掛けることで前半は良いかと。

如何せん相手のフィジカルが強いので、本田ですら単純にサイドから上げるだけでは競り合えない。

某紙ではトップに浅野を押す案もあったけど、ここまでの試合(ドイツ含む)を見る限り、フィジカル面の強化はまだまだこれからなので、まだまだスピードを生かす局面の方が本人の成長にも自信を持たせる意味でもなるかと。

 

一方で、流石にスタミナ問題は出てくるので、後半は途中から香川に変えて浅野を入れて、本田は状況次第。

何れにせよ、ワントップを浅野に変えて、トップ下に清武、本田は右サイド。

もしも本田もスタミナが切れそうであれば、状況次第で小林投入かなぁ。

 

浅野を入れる時は基本的にカウンターがメインになるので、その時点で香川との相性はちょっと微妙かな。香川を入れるなら連携で崩す時であったり、後はFWがながしたセカンドボールやFWにおくる局面でのプレイで直接狙うような事が必要になるので、今の浅野だとちょっと難しい。

浅野が悪いわけではなく、まぁ、経験は足りないけど、単純に相性の問題かな。

 

ただ、これですら、前半を0-0か、1-0でリードしていないと厳しい。

ほとんど日本の今の自力では逆転勝利ってのは難しいほど力の差はあるので、なんとか前半をゼロに抑えて相手が前掛かりになる状況まで持って行けないと浅野投入すらする意味がなくなる。

 

基本的に完全に引かれてしまうと、この間の試合のようにフィジカルで劣る浅野では完全に封じられてしまうので、吉田を使ったようなパワープレイになるんだけど、あれはオーストラリア戦では使えない(相手として相性が悪すぎる)ので、そういう意味ではもしもパワープレイをするとしても、吉田+本田でターゲットを絞らせないようにしないと話にならない。

 

まぁ、そもそも監督の嘆きじゃないけど、もともとの選手層がそれ程潤沢ではない上に、メインで想定したメンバーが全員は招集できず、且つ、招集したメンバーも怪我やカードで制限がついているわけで、これは進退問題を論じる以前に同情すらするレベルの状況だよまったく・・・。

 

日本代表を変えるとすると、FWよりもセンターバックを中心としたDFの強化(今のラインで防げるのはアジア予選が限界で、そもそもアジア予選ですら厳しい)と、攻守に使えるボランチの発掘と育成かと。

FWに関しては残念ながら国内の試合での結果ではなく、どんどん海外に出せる選手は出して、海外でのフィジカルを中心としたトレーニングだけでなく、戦術面の理解ができるFWの育成が重要。

 

日本代表はやっぱり変化に弱いし、海外でもスタメンがとれない理由の一つは戦術面の理解と実践についての力不足だと思う。

 

育成方法から見直す時期にきているので、短期的な勝敗よりももっと冷静な視点で育成プランや試合方針を立ててほしいかなと思う。

 

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ソフトバンクの「かざして募金」返金無理から一転、全額返金へ - Togetterまとめ

おじさんは都度「自浄作用」という言葉を使い団体や会社などに自ら変わる事を求めている関係で、都度ネットサービスの糞のような対応はクレーマークレーマーするのですが、本当に駆逐しきれないほど糞がおおいんだよ

2016/10/04 17:22

 

私は、いろんなコメントで、そもそも世の中には悪意のある事は蔓延する余地があり、ただ、それを是正するのはまずは業界であったり、団体であったり、会社組織、そしてチームのような、同じ属性を持つ集団自身が、自らの意思で行動をする事、つまり自浄作用が重要であると無責任にいっております。

 

当然、私自身が関わるサービスや事業、組織、また業種のように属性を同じくする団体に対しては、誠に勝手ながら私自身の考えを必要に応じて(比較的厳しめに、且つ、逃げ場なく)ぶつけるようにしています。

 

先日、私の携帯電話にとある保険会社から突然電話がありました。

 

当然、私自身その会社も存じ上げず、なんだこいつは・・・となるわけです。

 

オペレーターは電話口で・・・

 

OP:こちらは(私の個人名)様の携帯電話でお間違いないでしょうか?

ME:はい

OP:私は(会社名)の(オペレータの個人名)と申します。私共は保険を販売している会社でして、今少しお時間をいただければと思いますがいかがでしょうか?

ME:いや、私は貴方も、貴方の会社も知らないのですが、そもそも貴方は私の電話番号と個人名や個人情報をどうやって入手したのですか?

OP:今、その点をご説明しようと思ったのですが、当社はこの度(私が過去に使ったサービスの運営会社)のグループの一員となりまして、(私の個人名)様が以前ご利用になりました(以前使ったサービスの名前)に登録された情報を元にお電話させていただきました。

ME:えっと、そのサービス、もう6年か7年前ですよね。そのサービスって、引っ越しサービスの比較サイトだったと思うんだけど、その話と保険の販売と何の関係があるんですかね?

OP:特に関係はありません。この度私共がグループの一員となりまして、お客様が当社グループ会社のサービスに登録いただき、その際に個人情報の利用にご同意いただいており、その利用規約に基づき、適切に利用させていただいております。

 

みたいな感じのやり取りをいたしました。

まぁ、単純にいうとサービス運営会社がグループ会社に個人情報を提供して、グループ会社の商品を販売する為に利用したという事ではあるのですが、私がこの話で気になたのは2点あったわけです。

 

まず1点は個人情報の利用の前提となる原契約の存在です。

契約にはよりますが、一般的にあるサービスに登録した際の個人情報というのは、そのサービスの利用、管理を行う為に提供するものであり、個人情報そのものを譲渡、または販売する事を目的として提供するものではありません。

そして、その提供された個人情報は、当然ですが元となるサービスや契約が存続する限り、自ら解除または個人情報に関する取り決めを別途締結しない限りは、一般的には契約の内容に基づき、利用・活用する事が可能であると判断できます。

一方で、原契約、つまりは提供する根拠となったサービスや契約そのものが存在していない場合ですが、個人情報の提供する目的が失われた場合、その後その情報を提供を受けた会社は身勝手に利用する事はできません。

一般的には、提供を受けた企業は必ず消去しなければならないわけではなく、例えば、一定の期間や必要と判断される妥当な期間保持し、保持するだけの理由(例えば、取引履歴の照会への対応や、領収書の発行のようなお客様から求められる行為への対応、その他法令、法律により必要となる対応など)があれば、契約解除後も保持する事が可能です。

 

よって冒頭にあった『お客様が当社グループ会社のサービスに登録いただき、その際に個人情報の利用にご同意いただいており、その利用規約に基づき、適切に利用させていただいております。』というのは、当然ですが、原契約の存在とその契約による制約を受ける事となります。

 

当然、契約内容により事情は異なるのですが、何れの場合も、原契約が確認できないと妥当であることは判断できません。

少なくとも正当な利用であることは保持している側が説明する必要があります。

 

逆に私自身は、当然、契約を行って居ない場合は「契約をしていない」と言えばいいのです。なぜならば、契約をしていない事の証明は必要ないので。

当然、相手方が契約をしている事の証明を行った場合に、それを否定するのであれば、改めて契約していない事の証明をする事は必要ですが、少なくとも初期段階では、いつ、どのような方法で、どのように契約を行ったのか開示させる事は必要です。

 

多くのインターネットのサービスでは個人情報の利活用という取り決めがあり、多くの場合で、共同利用を行う事に同意が求められます。

 

この同意には大きく2種類があります。

 

一つは、サービスの提供のために必要となる範囲での共同利用への同意。

例えば、引っ越しの見積り比較であれば、サイト運営者だけではサービスを構成する事はできません。実際に引っ越しの見積りを算出する引っ越し業者であったり、物流会社のような所へも情報の提供は行われ、その結果、比較見積りを提供できるわけです。

この範囲の共同利用は至って自然で、全くもって問題のないものです。

 

もう一つは、サービス提供に関わらない範囲の共同利用です。

いわゆるこのサービスの為に提供された全ての個人情報は、当社または当社の許諾する第三者にて利用するような記述がある場合で、これはつまり、提供された個人情報は利用する元となったサービスとは関係なく、私たちが自由に私たちまたは私たちが許可した全ての企業で自由に使います、という事を示します。

こちらは気をつけるべき利用形態で私が主に問題とする利用形態です。

 

何れの場合も、直ちに問題があるわけではありません。

後者のような明らかに個人情報をネタにお金稼ぎをする気まんまんの規約であっても、これ自体に本人が同意してるのであればそれは止むを得ません。

 

が、その場合であっても、多くの場合で、前述のとおり、情報提供の元となった契約の関係により妥当であるのか否かの判断は異なります。

 

多くの企業に勘違いしてほしくないのは、ユーザーが個人情報を提供しているのは、あくまでも貴方のサイトやサービスを利用したい為に行っていることです。

そのサイトの価値やサービスは、当然利用者が決めることにはなりますが、その価値を維持するのは、運営者であるあなた方のプライドによるところが大きいわけです。

 

私は個人情報の利用については、適切な管理と適切な目的であれば、おおいに利活用すべきだし、もっと言えば、(適切な)匿名化措置が施されたものであれば、学術的利用にかぎらず、広く利用を推進するべきであるとの考えです。

 

だからこそ、個人情報の適切な利用という事については、特に、名簿屋のような行為をインターネットサービス運営企業が行うという事については非常に嫌悪し、そういったケースで私宛に電話に電話がきた際は、利活用の適切さについて、個人的に弁護士に相談しつつ、徹底的に行うことにしています。

 

そして、その際は、相手の会社には、具体的に問題点を指摘しています。

 

今回のケースでも、オペレータのいう「適切に利用」という言葉は、多くの場合でユーザーはそう感じず、企業側の意図としては「ユーザーを黙らせる」為に用いている点、そして、実際には「適切に利用」されているかどうかは企業側も確認を取れておらず、今回のようにサイトが既に存在せず、後続サイトとの継承関係も未確認で、同時に、利用規約の変更時の同意取得方法や、通達方法にも不備があるようなケースは、明らかにユーザーに対してサービス提供社としても、最低限信義上の問題があるだけでなく、一部は法的にも問題があるという点について、指摘しました。

そして、インターネットサービスとは、ユーザーの無意識的な同意を悪用してはいけないと言う点、つまり、ユーザーがそれなりにサービス運営者を信頼しており、確かに悪意のある詐欺サイトは存在するが、自分達が詐欺を行っていないというのであれば、相手を意図的に欺くような事をしていけないという事です。

 

この点については、オペレータと話してもどうにもならないので、オペレーターとの会話はそうそうにきり、運営会社と直接行い、理解していただきました。

 

 

次に2点目ですが、そもそも利活用するにしても、トークスクリプトが下手過ぎる点です。

 

冒頭のやり取りでは、まずは本人確認(意図した相手につながっているのか)、自己の紹介、目的の説明、という段取りで話を展開しています。

 

一見すると妥当に見えますが、これはダメなトークスクリプトの典型例です。

 

今回のケースでは、ユーザーは相手の企業について全く知り得ていません。

その事はオペレーター自身も理解しており、最初に行うべきは、企業とユーザーの関係性の説明です。

電話によるコミュニケーションは、表情や仕草のようなテクニックは使えません。

また、資料のようなツールも使えず、冒頭の数秒間でお客様と自身との関係を一定のレベルで築けなければ成約率は大幅に低下します。

 

最低限の流れとしては、本人確認を行い、その後ユーザー(お客様)と当社の関係を説明、そしてその後本題への展開とすべきです。

 

具体的には次の様な流れとなります。

 

OP:こちらは(お客様名)様の携帯電話でお間違いないでしょうか?

ME:はい

OP:突然のお電話大変失礼いたします。(お客様名)様は、以前、当社のグループ会社である(サービス名や商品名)をご利用いただいたとの事で、その際は本当にありがとうございました。

OP:今回は(そのサービス名や商品名)を運営する(運営会社名)グループで、新しい商品(またはサービス)を取り扱う事となりまして、(お客様名)様に是非その商品についてご紹介させていただければとおもいお電話いたしましたが、お時間を(必要と思われる時間、但し5分以内)分ほどいただけますでしょうか?

 

のような感じで展開します。

コールセンターのトークスクリプトの作成者や管理者であると「いやいや、そんな確認してたら電話を冒頭で切られるだろ(笑)」と思われるでしょう。

 

はい、その通りです。

が、私はコールセンターの運営に関わる場合は常に伝えますが、そもそも成約率の低い電話は無駄にする必要はなく、冒頭の30秒ほどで契約の可能性があるかどうかは判断すべきなのです。

そもそもこちらの商品説明を一方的にして契約に至るというのは都市伝説で、それは、契約の可能性のあるお客様が最後まで話を聞いていただけた場合の話の数値です。

言い換えると、契約可能性のあるお客様であれば、別に最後まで話す事を目的とする必要はないのです。

特に今回のように、お客様自身がそもそも自社の事を知らないケースでは、お客様の壁の存在の確認が必要となります。

対面営業の場合は、直接的にそれを確認する事が可能ですが、電話営業ではその手法は使えません。

その為、そもそも必要な事は、お客様に壁を作らせない、感じさせないという事です。

一度壁を作ったお客様は、仮にこちらがよい提案をしたとしても、多くの場合で契約に至る事はありません。

電話営業でA/Bテストをすることは少ないのですが、コールセンターを運営している場合、委託を受けてコールリストの一部のみを依頼されることがあります。

その際、自社でトークスクリプトを準備する場合などにこの差は立証可能です。

私の会社は、リストを持つ大手と組み仕事をする場合が有るのですが、その場合に当社と当社以外でどの程度成約率が異なったのかという点の確認を行えるケースがあります。そういった場合には、リストの属性にもよりますが、こういうケース、つまり心理的な部分についての検証を行う機会ですので、実績に影響しない程度に検証を行います。

 

上で書いた事は、非常に初歩的な事で、これにより成約率が上がるわけではないのですが、成約率が少なくとも下がる要因にはならないでしょう。

 

なお、成約率を算出する際ですが、コール数を母数にすると正しい成約率にはならないので注意しましょう。

例えば、インターネットサイトであれば、トップページに到着した全てのユーザーを成約率の母数にする事はないですよね?それと同じで、トークスクリプトにステップを準備し、あるステップを超えた場合に成約率の母数とします。

こうすると「そりゃ、トークが進んでいるんだから捨てた部分の影響で上がるにきまってるだろ(笑)」と言いたくなるでしょうが、その反論については、コスト効率で反論可能です。

アウトバウンド営業の場合、同時利用可能な回線数と発信時の通話時間によりコストが変動します。

このコストは委託形態により負担が変わりますが、ブース貸しでなければ、多くの場合で委託先企業の負担となります。

つまり、与えられたリストを如何に効率良く回し、高い成約率とするかというのは利益率に直結します。

無駄に成約率が低い通話を続けるよりも、早い段階でその可能性を判断し、回線を明け、次の通話に繋ぐ事で、オペレーター数を抑える事が可能です。

オペレーター数を抑える目的は、1つは人権費ですが、もう1つは管理面の効率化です。

基本的にアウトバウンド営業の肝はセンスとノウハウです。

経験豊富で上図なオペレーターに依頼する方が、明らかに成約率は上がります

そして、アウトバウンド営業で扱う商品は、多くの場合で都度異なりますので、仮に経験豊富なオペレーターであっても、都度商品について勉強をしていただく必要があります。

20人教育する事と、50人教育する事では時間も品質も変わってきます。

よって、効率良くリストを消化する事は、コスト面でも利益面でも明らかに優位性があり重要な事なのです。

このような企業側の事情を鑑みても、お客様との適切なコミュニケーションというのは、非常に重要で、そういった点でも今回私にかけてきた電話はあまりにも雑で、残念なものでしかありませんでした。

 

この点についても、(まったくもって相手企業にすれば迷惑な話ですが)相手方企業に話し、共同利用をするというのであれば、もう少しちゃんとトークスクリプトを考えるべきだし、お客様が無知であるという前提のような行為はやめるべきであるという話も少ししました。

 

結局のところ、この話は、私がクレーマーであったという事でしかないのですが、ただ、そういった批判も受けながらも、自分の周りの所から、何か是正していかないと企業や団体というのは、基本的には刑事罰や表沙汰にならない限りは、どんどん歯止めがきかなくなるものです。

 

その結果は、確実に同業他社にも影響を及ぼします。

特にその影響は、大手ではなく、ベンチャーや零細企業の負担を増加させ、結果、日本固有の悪しき法律ができ、結果、大手企業のみが自由に商売が行え、ベンチャーや零細企業の中で、本当にユーザーの為にサービスを運営、提供したいような企業が、法律の壁により参入できず、結果、ユーザーの利益が損なわれるという残念な国になってしまいます。

 

私が関わる、金融サービスやインターネットサービスというものは、日本固有の事情により非常にやりづらく、その原因は我々企業側にあるのは否定できません。

 

様々なイノベーティブなものが、日本だけは蚊帳の外、という現状については、私は非常に残念であると同時に、何とかして打破したいとは思いますが、そういった点でも、わかりやすい所、つまり、預かった情報を適切に利用するとはどういうことか、のような点から、権利と義務であったり、適切な管理の指し示すものであったり、インターネットや電話のように、間接的なコミュニケーションとはどういうことなのか、という点であったりについて、常に考えている次第です。

 

まぁ、繰り返しになりますが、結局相手企業からすれば、クレーマーでしかないんですけどね。