資源ごみの回収が民業圧迫とか行政負担の増加等の意味不明な理由で窃盗行為を擁護するのは理解できない
見た、古紙横取りの現場 GPSで追った先は:朝日新聞デジタル
行政による資源回収は民業圧迫じゃないでしょ。選択しているのは各家庭で付加価値つけても楽な方に流れているのは家庭の判断。法律で強制とかしたなら別だが。このケースは単なる窃盗でしかない。擁護とかアホなの?
2015/02/01 04:37
よんだ。
資源回収業務を行政が行う事が効率的であるかという議論は別として、民業を圧迫しているのは行政側だとか、無駄だとかその辺の意見ははっきり言って理解に苦しむ。
そもそも、付加価値を付けて、例えば行政の回収に出す場合は何ももらえませんが、古紙回収であればトイレットペーパーはもらえるわけですが、結局、付加価値があっても行政の回収を選んでいるのは各家庭の判断です。
もっとも、この判断に誘導するために法律やその他強制力のあるものをつかって制限したというならばその意見もわからなくもないが、そんな強制は行われていない。
というか、この窃盗行為の場合、そもそも民業が圧迫されたから行っているという理由は当然聞こえてこないし、古紙回収業はそもそも家庭向けだけで成立しているわけでもありません。
例えば、もともと企業のゴミの処理は家庭用とは異なり、各施設によりますが有料回収であることが多く、その中で資源ゴミは有料回収ではなく、個別の業者による無償回収が行われておりそれが古紙回収業者のネタともなっていましたが、昨今の情報管理の影響もあり、こういった回収事業は基本昔のような形では成り立っていないものと思われます。
行為自体は行われているのですが、業者選定にあたり大手企業の場合はマニフェストの提示も必要となり、昔のような小規模な事業者が大手の資源ごみを簡単に引き受けることができるような環境ではありません。
おそらく、意味不明な批判をしている人の半分は、古紙回収=新聞・雑誌回収のイメージでしょうが、そんなスモールな形ではありませんから。
当然、古紙回収業として新聞や雑誌回収を行っている業者もあるでしょうが、そういった業者の場合、そもそも行政云々の前に、新聞の購読者数の減少や雑誌類の販売数の減少や、都心部ではそういったサービスへの関心の低下等いろいろな影響を受けていることが容易に想像されるわけで、これもまた行政の話とはまったく関係がありません。
ようは、トイレットペーパーを1~2個もらうためにわざわざ廃品回収業者を呼ぶ・呼び止める面倒を好んで行う人が減っているという事です。
だいたい、行政側がそもそも資源ごみの回収を行い始めたという考え方も少し違います。
もともと行政の回収は、資源ごみという分類がなく、以前は燃えるごみと燃えないゴミしかありませんでした。
それが近年に近づくにつれ、資源ごみというカテゴリもでき、さらに、燃えるごみを減らしたいという思惑もあり、再生可能な紙類は燃えるごみではなく資源ごみとして分類し回収することにしたわけです。
どちらかというと、もともと回収をしており、焼却処分していたものを資源ゴミとして分類しなおしたにすぎず新たに始めた業務でもなんでもありません。
ですから、たとえば行政が資源ごみの回収を行わないという決定をしたところで、各家庭が民間業者をみずから呼んで、トイレットペーパーの為に資源提供を行うかといえば行わず、昔と同様に、燃えるごみの朝、ゴミ置き場に雑誌が置かれるだけの事です。
この程度は、普通の生活を送っていれば安易に理解できる話です。
なお、ゴミ焼却といえば23区ないでも非常に違いが大きく、地域ごとに燃えるごみの区分が異なります。
これは焼却設備の違いがあり、新しいところではプラスチックを燃えるごみで受け付けますが、有毒ガスの発生を抑える仕組みが導入された焼却炉が整備されているためです。
また、有料回収の仕組みも区毎に違い、ある区ではWEBで依頼や予約が可能ですが、別な区では電話による依頼しかなかったりします。これも区の設備や委託先の違いなのですが、この辺は民間とうまく提携してもっと改善してほしいところではあります。
区による違いなんてない方がいいし、標準になるのであれば便利な方がいいですからね。
話はそれましたが、そもそも資源ごみの回収は昔から行政は行っており、燃えるごみ又は燃えないゴミの中の一部を資源ごみに指定したにすぎず、別に近年のエコブームで意図的に回収を始めたわけではありません。
そして、コストの話は、資源ごみの回収による利益に言及する人も多いですが、それ以上に、焼却設備や埋め立て側の事情やコストの方が大きく、そちらの負担軽減の対策としての活用の方が重要であったとの認識です。
という事ですから、別に民業を行政が圧迫したわけではないので、競争できるなら頑張ればいい話で、少なくとも窃盗行為を正当化する理由なんてないわけです。