何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

大山滋郎弁護士もいろいろと大変なようですね

 

三浦九段不正疑惑について、渡辺明竜王を弁護する お知らせ | 刑事弁護に強い弁護士事務所(無料電話相談対応中)

一応言っておくと、こういうのをセカンドレイプっていうんやで。不正疑惑について一度結論が出ていることを「三浦九段を「黒」だと言い立てることではない」といいつつお前は黒だったんだと言い放つ。これが弁護士か

2017/02/26 21:38

 

よんだ。

 

正直中身はネットで議論された内容を薄めた程度の話で、現役弁護士が本気で弁護して出す素材としては正直弱いと思うので、おそらくは誰かしらからネタを提供されているものを前提にしたのではなかろうかと感じます。

いや、本当のところは知りませんが、あくまでも感じました、ということで。

 

お名前で検索すると、昨年は懲戒処分もお受けになられているようであったり、また、2015年ごろに開始されたご本人のものと思われるTwitterは2010年2月に開始し同3月には一度停止、その後2015年に再開するも3ツィートでまたも停止ということで、なかなかお忙しいことで何よりです。

2015年頃に再開したのは、おそらくソーシャルメディアの活用をご検討されたものであり、当時はYouTubeなどでも情報発信をおこなおうと試みられたようですね。

なかなか難しい活動ではあると思いますが、今後もご活躍いただければと思います。

 

さて、話は戻りますがどう考えてもこの行為は、渡辺竜王に不利にしか働かないのですが、一体何をしたいのかわかりません。

 

というのも、何を周囲で言ったところで、やるべき事は棋士会を仲介人として三浦棋士への直接謝罪を行い、その後共同会見をすればすむ話なんですよね、それをやらないのでより微妙な空気になっているわけです。

棋士会としては既に連盟の対応も明らかによくなかったと言い切っており、また、連盟としても責任者の辞任を始め、三浦棋士の名誉の回復に対して措置をこうじているわけであって、すでに対決するような方向ではなく、ソフトランディングさせたい意向であることは明確です。

 

ちなみに、謝罪すべきは不正を申し立てたことではなく、その後の渡辺竜王の連盟とは関係のない個人の行動であって、その部分のみ謝罪すればよいと考えます。

 

にも関わらず、渡辺竜王自身からの依頼ならまだしも、知人からの依頼という体で、「三浦九段を「黒」だと言い立てることではない」としつつ、実際にはその半分以上の文章でソフトの一致率を前提として「竜王が疑義ももったのは仕方ない」といったり「そもそも一致率が高いことは異常である」という主旨の意見で擁護するという方向性の時点で、完全にアウトな感じは否めない。

 

もっとも、この場合、依頼人の利益というものが渡辺竜王の名誉なのか、それとも、別で批判された小暮克洋氏のものであるのかはわからないが、明らかにこの文章の存在は、メディアにも拾われ、せっかく収束しつつある問題を下手をすれば法廷闘争にまで持ち込みかねない自体であると思う。

 

勘違いしてはいけないのは、渡辺竜王が批判されているのは、個人的な行動が目立ち、結論もでていない状況で身勝手に行動した結果、三浦棋士を追い込むようなことになったにも関わらず、そのことを正式に本人と和解していない点にある。

 

文章を読む限り、依頼者が弁護士に対して正しく情報を伝えていないのか、それとも弁護士自身が情報の整理が足りていないのかはわからないが、ちょっとそこは正しく整理いただかないと、渡辺竜王自身をより追い込むことになると思われる。

 

個人的な認識としていえば、ネット上の多くの意見は渡辺竜王が疑問を持ったこと自体には批判は持っておらず、むしろその点については連盟がもっとしっかりとした対応をすべきであった(予防措置も調査もいずれも)という意見が大半であり、唯一直接的に批判されているとすれば、SNSを通じて「あいつは黒だ」と断言した人物に対してであったり、または、離籍時間が実際にはそれほどなかったにも関わらず、30分という謎な時間を虚偽報告した行為に対してであって、渡辺竜王自身の報告については、直接的な批判は少ない。

 

つまり、依頼人からの内容を正しく整理し、利益を最大化するのであれば、おそらくはまずは三浦棋士との和解を進め、そのことを通じてネットに対して情報を正しく発信するということが一番効果的であって、それ以外に方法はない。

 

しかし、この文章が出たことにより、これはもう連盟もこの行為についてどうするのか、つまり、連盟、棋士会という組織との調整を行わず、独断と思われる行動をまたもやとっているという点はもう放置することはできないだろう。

 

もっとも、個人が個人の利益を守ることはなんら組織の影響を受けることはない。

当然、渡辺竜王が失った利益を自らの意思で回復することは認められるべき権利ではある。

が、今回の一件は、もともとそういった行動から拗れている事案であり、解決を図るためには、連盟、棋士会、三浦棋士、そして渡辺棋士の4者が共同して対応しなければ世論を収めるだけの結果は生まれないと思われる。

 

ちなみに、記事では一致率について資料の公開や見解について述べるべきとしているが、連盟の方針としてはそういった形のみで断罪すれば、例えば今後関係なく一致率が高い事案があった場合、当然、それは一致率の高さのみを理由に処分を検討しなければならなくなるわけで、そんなことをすれば、コンピューター将棋を用いて研究するという行為を禁止することも必要となり、それは将棋会の成長の阻害要因になりかねない、おそらくはそういった点もしっかりと法的見解を助言した先生がおられたのだと思う。

 

私自身はその点はむしろ連盟を評価している。

今後確実に増えるであろうコンピューターを活用した棋士の勉強というものを否定するという方向性を打ち出す事は明らかに時代に逆行するだけでなく、一部の著名な棋士からもおそらくは批判が出ることは明らかで、そういった愚行を短絡的な判断で起こさなかったという点について、あの状況でしっかりと判断したわけで、そこは評価できる。

 

そもそも「一致率」のみで判断することはないとしても、そもそも現行犯でない状況での処分というのはおそらくこういった試合では非常に稀であると認識する。

チェスでも囲碁でも、おそらくは後になって「いや、あれは怪しかったよね」という理由で処分された事例を私は知らない。

もっと言えば、それはスポーツの世界でもドーピングのような事前に検体の提出が行われているものの再検査を除けば、原則審判がその時点で判断した結果は覆らないのが前提で、補足的に、後に協会や連盟のような団体が誤認や疑義の残るものについては、別な処置、例えばチームに対する処分や誤審と判断される判断を行った審判について処分を下すことはあっても、それを根拠に試合結果を覆すということは非常に稀なケースだと認識している。

 

つまり、現行犯でないものを、あとから理由付けして処分するということがそもそも異例であって、それは冷静に理解すべきだと思う。

 

それが逆、つまり、世の中的には現行犯でなくてもよく、周囲が怪しいというだけの根拠を出せば処分されるというのが世の中的に当たり前である、ということであればわかるが、そもそも将棋の世界でそういった常識があったというのは私は知らないし、前述のとおりチェスや囲碁でもそういった話は聞かない。

 

ちなみに、既にネットでは流れているが、そもそも三浦棋士は過去のインタビューの中で明確に電子機器の禁止について制度を設けるべきと率先して主張していた方でした。

そのころはまだコンピューター将棋が今ほどの話題になるちょうど先駆けの頃で、ある意味そういったものと対峙する数少ない棋士でもありましたからね。

 

もっとも、結局当日の提案は棋士会で賛同を得られず流れているようですが。

 

大山滋郎弁護士は記事の中で「「何の根拠もなく、三浦九段を黒だと誹謗中傷した。」「これは竜王戦の挑戦者から、三浦九段を追い落とすための陰謀である」などといった、渡辺竜王に対する誤解を解くことが目的である。この目的は達成できたと信じている。」と記述し、自己の依頼された役割は終えたと結論付けておられる。

 

さて、記事を読まれた方はどうおもわれるだろうか。

 

私は、これは裁判で言うところの冒頭陳述に過ぎず、自己の意見を一方的に述べているだけであり、それでは裁判官(この場合、ネット上で記事を読む人)はなんら判断を下せないと思うのだがどうだろうか。

 

よくはわからないが、これで依頼者の利益が守られるのかという点には非常に疑問が残るが、依頼主が満足されているのであれば結構なことである。