何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

そもそも需要が低いだけ

ほんと日本の男って家電開発のセンスがないわ

ちゃんと主婦にもヒアリングしてる。アンケートサイトでも定期的に案件として回ってるわけで、結局現役世代の一部を除くと従来型がまだ主流。で、それは消費者の問題で、2局化しているだけで男性云々無関係なのよ。

しらんがな。

本気で男性の開発者が身勝手に作っていると思ってるのであればあまりにも社会常識や経験がなさ過ぎるし、そもそも市場を見れば、都市部やマンション住まいの子育て世帯ばかりではないことも明らか。

 

例えば、冷凍庫の大きな冷蔵庫は確かに望まれているが、実は一定規模程度ではそもそも対応できず、アンケートを採っても普通に2台持ちを選ぶという結果もある。

この結果には「2台持ちを選びたい(条件が満たされれば/スペース等の問題含む)」という話しも含まれる

例えば、300L前後の片空きドアタイプの冷蔵庫を考えても、この冷凍領域を多少増やした程度ではそもそも1台で全てを賄う事はできない。

これは購入予定者へのアンケートや実際に利用しているユーザーの中で冷蔵庫の利活用に関するアンケートを採ったりするとわかるもので、私も一時期家電の通販サイトと保証事業の組合せの立上げを企画した際にいろいろと情報をとったのだが、帯に短し襷に長しという塩梅で、結局中途半端なものは売れないという結論に到った。

なので、使う人からするとそもそも大型冷蔵庫にするか、冷凍庫専用機との2台持ちが前提になるという事。

 

で、さらに言えば、家電は家族構成や地域にとても左右される。

子供がいれば必須と思いがちだが、実はそれは都市部の一部の地域だけの話しで、地方だとそもそも買い物の回数も一回で買う量も都市部のそれとは全然ちがう。

また、同様の事例として冷凍品の経路としても購入以外にも贈答品という流れも多く、ぶっちゃけそういった地方では冷凍専用機の購入は当然のレベルで、冷蔵庫の冷凍スペースを増やした程度では対応できない。

例えば、地方だと大皿ごと冷蔵庫に入れるので冷蔵スペースが小さいの困るとか、高さが固定されると鍋入らないから選択肢に入らないとか、ぶっちゃけ冷凍庫スペースよりももっと日常的で具体的な課題の方が沢山あがってくる

 

また、同じ話は年齢にも影響する。

高齢者世帯においてはそもそも調理の需要自体も結構変動する。

子供がいなくなったあと、定年退職が来るまで、その後パートナーと別れるまで等そのステージにより必要な機能がかわる。

で、そういった事もあり、絶対に冷凍スペースが大きいものが需要がある、というのはお門違いで、精々一部の属性の人には求められている、それも専用機を買わないようなごく一部の人には、という程度に限定される。

 

当然、これは僕の調査した時代の話しで、コロナ前だから、また状況は変わっていると思うし、それは当然だと思うが、冷凍スペースが大きいモノが当然求められている、で、それが実現されないのは、男性開発者が無知なだけというのは完全な間違いで、結局は会社としてもヒアリングや需要をちゃんとくみ上げた上で、昔のように多数の機種を出せないので、絞り込んだ結果が、単身者向け、家族向け、大家族向け、事業者向けのようなラインナップなわけでして。

 

結局は市場としてそれが採算にのるのかどうか、市場全体の中でどの程度の割合が求めており、利益率としてどの程度に設定できるか(300L規模のボリュームゾーンの機種は当然利益が低い)、その戦略にリスクはないか等も加味した結果、今のような状況になっているわけであって、別に開発者や企画者が女性であったとしても、その個人の意見だけできまるものではない。

 

もう少し社会や組織の在り方を学ぶべきだし、仮に男性社員ばかりの組織であったとしても、今時サーベイなんてのは当然だし、企画と売上の関係もハッキリとでるわけで、それらを考慮した現状の結果である事はもう少し理解すべきかと。