何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

『クレジットカードの読みもの』に思う事

※コメント欄でご本人とのやり取りがありますので、そちらもご確認いただけますと幸いです。

批判コメントを受けて凹むよりは、非表示機能を使って見えないようにしたほうが健全そのもの!ブログは楽しく更新しよう。 - クレジットカードの読みもの 

いや、非表示にするのはいいんだけど間違っているのは直さないと、初心者に間違った情報を広げるだけだよ。楽しくやるべきだとは思うが、その話と、誤解を広める事を正当化する話は別でしょ。

 

読んだ。

 

言わんとする事はわかるし、確かにブログは楽しく更新するべきだと思う。

 

その一方で、間違った情報を誤解を招く形であったり、読者が間違った認識のもと行動する可能性が高い場合は、必要に応じて訂正や対応をすることは必要だと思う。

 

もっと、単なる個人の日記であれば『私はこう感じますので…』で良いと思うし、そんなにそこで話題になる事も、他人に大きな影響を及ぼすこともない。

 

一方で、彼は明確な目的として以下のように書いている。

クレジットカードに関する様々な知識や使い方を、難しい言葉を使わずに読みものとして紹介していこうと思います。是非、気軽に読んでみてください!

 つまり、初心者をターゲットにした啓蒙コンテンツとして情報発信をしようとしているわけです。

 

啓蒙コンテンツと単なる日記の違いは明確で、日記は特定の読者を定義しないし、もっと言えば、読者数が少なくても実害はない、というか、場合によっては炎上が怖い事もあり平常運転の方が安心する程度だ。

一方で、啓蒙コンテンツのような特定層に向けた読み物系のコンテンツは、基本的には多くの人間に読まれることを目的としている。

後者の場合は、どうしても『読んでもらう』事に注力を注ぐこともあり、継続的に情報を発信しコンテンツの価値を高める必要があったり、また、コンテンツに特徴を持たせることも必要になってくる。

彼の場合はそれがクレジットカードやお金に関する事であって、それについて、特に初心者向けの情報を発信しているわけだ。

その事そのものは私も間違っていないと思うし、確かに日本はお金について理解がなさすぎるので大いに情報を発信し、人の為になるようにしてもらえればよいと思う。

 

なぜって、私は一応、今も金融会社にも籍があるので、そういった事は大歓迎だ。

 

ただ、相手が初心者であるが故に間違った情報を届ける事には賛同しかねる。

 

もっとも、間違った事を書いてしまうのは仕方ない。人間ですしね。私も間違いますし。それは当たり前のことですから。

 

ただ、彼の一番の問題は、啓蒙コンテンツを作っているにもかかわらず、第三者の意見=批判であると定義し、自分自身の認識の誤りや、誤解を受ける内容について一切顧みる事がない点。

 

これは危ないと言わざる得ない。

 

相手は初心者ですから、その情報が正しいものか誤ったものか等判断するすべはない。というか、自らがそういった人を読者に選定するようにコンテンツを作成しているわけでその自覚は大いにあると思われる。

にも関わらず、誤った情報であったり、自分が専門でない領域の情報をさも専門であるように記載し、その誤りを指摘された場合に訂正や修正を行わないというのは啓蒙コンテンツとしては危険すぎる。

一歩間違えば、よくある情報サイトとものとしては変わらないのではないかと思う。

 

消費者金融の話題が危ないのは、一番の問題としてはいまだに多重債務時代の負の遺産を背負っている人も多い点にある。

訴訟で争っている人もいるし、一番かわいそうなのは、そういった人を悪質な弁護士や司法書士が挙って食い物にしている点にある。

 

なお、これらは実は裏で業者も絡んでいる。業界では弁護士名や事務所名のみでどっち系であるか大体みんなわかるし、お互いその辺をすみ分けておつきあいしている。

あえて言うが、弁護士は正義の味方ではなく、依頼者の味方なのだからそこは理解しておいてほしい。

 

下火にはなっているが、いまだに債権譲渡の問題も残っている。

債権譲渡の実状や闇について彼は知っていて、その上で、消費者金融は大手であれば大丈夫などといっているのだろうか。

債権譲渡問題は過払い訴訟が終了する事である程度は落ち着くが、今後も危ない債権はどんどん売却されるだろう。

 

で、その売却先は専門の回収業者だ。

彼らは二束三文で大手から債権を買い取る。

 

買取られた債権は、回収しただけ買取った業者の利益となるので、当然回収はしっかりと行われる。その回収の相手は大手ではない。それこそものによっては闇金に近いような業者もいる。

 

これらの問題は、本来であれば『債権管理回収業に関する特別措置法』により生じない事を政府としては想定していたが、当然、グレーゾーンで戦ってきた彼ら(消費者金融業者)にそんな事は通じない。

 

というか、サービサーとなる要件に必要となる弁護士そのものが加担している例もあり、ハッキリいって機能不全どころか、機能していないのが実状だ。

 

確かに、闇金に行くぐらいなら消費者金融の方がましでしょうという言い分もなくはないが、闇金に走るレベルの経済状態まで追い込まれているのであれば、まずは公的機関の支援制度や場合によっては破産等を選択する事を進める事が大事だ。

 

自己破産は個人的にはいろいろ思う事もあるが、莫大な借金で全てを捨ててしまうぐらいなら、自己破産をし、再スタート後にもう一度社会に貢献すればいい話だと思う。

 

お金はもっとも大切なもののひとつだが、手元に置くことだけが手段ではない。

資産も負債も清算する事も選択の一つで、その手段の存在を理解する事もお金で学ぶべき大切な知識だし、日本が欧米と比較して遅れているお金に関する知識の一つなのだ。

 

お金は道具であって、すべてではない。

 

初心者に伝えるべきはその事だと思うのだが、彼には理解できないらしい。

残念だ。