何気ない記録

なんとなく自分の意見を書き記すときにつかいます。つまり不定期更新です。

実際問題社会の分断の切っ掛けはオバマ政権まで遡るわけで

 

Agnes Chow 周庭 on Twitter: "ちょっと気になるのですが、アメリカ大統領選挙について、日本の皆さんはどう思いますか?トランプとバイデン、どちらの立候補者を支持しますか?"

トランプ支持の消去法否定派に対する疑問として、逆にバイデン支持ってバイデン自身の候補者の資質としてどのあたりに支持する理由があるのだろうか。移民系である事を除けばセクハラ疑惑含めどちらも変わらんのだが

 

いや、トランプ氏が大統領の器であるかと問われれば、まぁ、そんな能力も持った無ければ器ですらないですよね、と回答するわけですが、ただ、一つトランプ氏が誤解されている(少なくとも日本人には)点を書くとすれば、別に社会の分断自体はトランプ氏が原因ではない。

おそらくアメリカ人は理解している(というか、それ自体がオバマ政権が崩壊した原因なので・・・)のですが、どうも日本人は突然トランプ氏が大統領になってアメリカの社会を分断した極悪人としているのですが、社会の分断自体が顕著になったのはオバマ政権時代の事で、それ自体はトランプ氏の責任ではありません。

 

もっとも、トランプ氏が社会の分断を煽った、又は社会の分断を利用したというのは正しい認識ですが。

 

そもそもオバマ政権自体は弱者救済に向けて画期的な行動を起こしたことは言うまでも無く、指導力は別として器としても掲げた理念としてもそれ自体は素晴らしいものであったと思います。

 

が、そこはアメリカ合衆国です。

アメリカの最大の問題点は金持ちや白人は言葉としては綺麗事を述べるが、実際の行動(少なくとも建前を除けば)としては利己的であり、それ自体を悪としていないわけです。

その影響としては、福祉政策を進める程、反オバマ層が膨らんでいき、これは一部の白人至上主義者だけの問題ではなく、政治家の中でも反オバマ層は増え、結果として法案は骨抜きのものしか通らないか、又は実質的には無意味なものしか通らない状況まで陥りました。

この状況は弱者層からも結局中途半端な社会福祉しか提供されないという不満を募らせる事となり、オバマ政権自体は徐々に力とその影響力を失いました。

また、アメリカの歴史上おそらくあれほど弱者層に偏った政策をとった大統領もいなかった(と、私は思っている)為、その反発として社会的な分断が顕著になり、その結果がトランプ大統領という前代未聞の選挙結果を招いたわけです。

 

 

この事実は皮肉なものであるわけですが、余りに高すぎる理想を追い求めた副作用であったようにも思えます。

 

極論言えば、私はバイデン氏はその社会的な亀裂を生じさせた切っ掛けを生みだした政権担当者としてそれをどのように改善するのかという点について答えを出していません。というか、彼自身は副大統領時代から具体的に自分の指針について公言する事がなく、実際問題今回の選挙戦でもバイデン氏らしさとは何か、という点について答えられる人がどの程度いるのか疑問です。

 

私の認識では、そもそもバイデン氏を選択する事自体が「少なくともトランプよりはマシ」という選択なのでは?と考えており、つまりはコメントに書いたように、消去法としてトランプを支持した人間と、逆に消去法としてバイデン氏を支持した人間はどちらも同じレベルであって、そういった意味で今回の選挙とは、不人気投票でしかなく、少なくとも大統領候補としての資質はどちらも持ち合わせていないのでは?というのが個人的な感想です。

 

そう考えると、例えば香港市民が仮に対中国での強硬策という1点においてトランプ氏を支持したとしても、そもそもこの選挙戦にそれほど崇高な意味はなく、むしろ具体的な解決策、つまりオバマ政権時代に失敗した弱者救済について、今回も社会の分断を終わらせるという高い理想を掲げている点について「いや、君たち、その無茶な方針で今アメリカに起きている社会分断を引き起こしたんだけど・・・その反省は何処に・・・」と、突っ込みたくはなるわけです。

 

僕だったらどちらに入れるかな・・・。

投票先を決める為のくじ引きでもするかなぁ。

それぐらい私的には「どっちも無いわ」というのが本音です。